少彦名のきのこ図鑑5 マツオウジ

2017.05.21 (Sun)
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5月16日 撮影
青大将に遭遇した付近で見つけました
休耕地の土留めに使っていた木に生えていた立派なキノコ
見るからに重厚で手に取ってみるとずしりと重い、非常にしっかりしたキノコです。香りがとても強く松茸に感じるようなメントールというか松脂系のさわやかな木の香りがする。いかにもおいしそうなキノコなのです。
シイタケにしては白すぎるし生えていた木も樹皮は腐って剥がれ落ちてはいるが見た感じこの周辺に生えているアカマツのよう。持ち帰って調べてみると針葉樹に生えて姿が似てるのはマツオウジ、シイタケも時に針葉樹に生えると聞いてはいたが自信がないので保健所に持ち込んで見ました。
採取してから判別するのに少々時間がかかってしまって獲った茸は捨ててしまいましたが、もしやと思い先ほど真っ暗な中、青大将の山の中へ、同じ場所に行ってみたら小さいやつが一本、同じ場所からちょこんと生えておりました。

早速持って帰って定番の汁物に。以前はよく食べられたキノコのようですが最近になって中毒例が報告されているとのこと、人によっては吐いたりするようです。果たして自分がそれに該当する者なのかどうかは実際食べてみなければわかりません。覚悟を決めて実食です。
食感はコリっとしたしっかりした歯ごたえ。ちょっと苦みがあります。気のせいか舌が痺れるような。火を良く通せば中毒しないなどと書いたものもありますが、事実、加熱で無毒になるのであればこいつの毒は気化するこの香りにあるのでは。毒キノコといいながらなぜか栽培物も出回っていると聞くし、とすれば地域や環境で性質の変わる毒成分の強い亜種が別に存在するのではないのか。いやいや、もしかすると汁物にしたのはいけないことだったか。なんてったって毒成分がたっぷり溶け出すとすれば、それは黄金色に香り漂うこのお出汁の中なのだから・・・・
いろいろと恐る恐る考えているうちにいつの間にか完食です。舌を痺れさせる苦みも、鼻に抜ける山の香りもなかなか癖になる後引きなお味でございました。食毒を気にせず食べられるのであればこのきのこはとっても優れた美茸でございます。



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今夜は毒キノコっぽい曲で



Fleetwood Mac - Dragonfly





And when the roses are half-bud soft flowers
And lovely as the king of flies has come
It was a fleeting visit, all too brief
In three short minutes, he had been and gone
He rested there upon an apple leaf
A gorgeous opal crown sat on his head
Although the garden is a lovely place
Was it worthy of so fine a guest
Oh...
Oh...
Oh...
Oh...
Dragonfly, dragonfly ...



フリートウッド・マックは以前紹介したことあったよな・・・と調べてみたら三年前に書いてました。 / 一休み・・・再び


変容の激しいバンドなので前回紹介の曲と聞き比べてみると面白いです。
「Dragonfly」は1970年の作品、ウエールズの詩人、W.H.デイヴィスの詩に曲を載せたものです。71年にシングル化されましたが、なぜかアルバムには収録されてません。ごらんになったビデオは西ドイツのテレビ番組,『ビート・クラブ』で収録されたもの。ダビングなしの一発録りのようです。1971年発売のベスト盤でしか聞くことができないレアもの、力の抜けたいい曲なんですけどね。















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少彦名のきのこ図鑑4 コウタケ

2016.11.10 (Thu)
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香茸
読んで字のごとくとってもいいにおいがします。
前に紹介したハナイグチと同じ山に輪になってたくさん生えていました。


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2016.10.12 赤松、カラマツ混交林


まるで松ぼっくりを踏んづけて平べったくしたような感じ
イガイガしていてとてもおいしそうには見えませんがこれがとびっきりの美味なわけです


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裏っかえすとこんな感じ
小さな突起がいっぱい生えてて指でさわさわするといい感じです



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中には傘の上のガサガサしたササクレがあまりないものもありました。
ものの本にはチョコレートのようなにおいと書いてあります。私は、醤油のような香ばしいにおいだなと感じました。どちらにしてもとても食欲をそそる香りがします。
そうそう、似たキノコに『けろうじ』というものがありまして、ひとめとても良く似ていますが傘の表面に「ササクレ」がないので容易に区別がつきます。毒はないようですがとっても苦いそうです。



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その日のうちに早速食べてみました。
油でよく炒めて醤油をちょちょちょイット
ちょっと苦みがあって、この独特の苦みが日本酒にとってもあって相性はばっちりです。
東北ではマツタケなんかよりも重宝されとっても高値で取引されるそうです。負け惜しみじゃないけど、私もマツタケなんかより段違いに美味しいと思いました。
残念ながらここ、信州では近年食べる人がめっきり減って3分の一以下の値段になってしまったそうです。諏訪近辺もだんだんと酒飲みが少なくなってきたのでしょうか。
たくさんとれたのに仕方ないので全部自分で食べることにします。



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どんなキノコもそうなのですが火をしっかりと通しておかないと中毒することがあります。
写真は干した香茸と松茸雑炊ならぬ『香茸雑炊』
干すとさらに香りが強くなって部屋中秋の香りでいっぱい

ごちそうさまでした。




少彦名のきのこ図鑑3 ハナイグチ

2016.10.28 (Fri)
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漢字で書くと花猪口
信州ではジコボウと呼んで親しまれています



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この辺では一番食べられているキノコ
裏っかえすとこんな感じ
ひだがスポンジのようになっているキノコを総じてイグチと呼びます



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ドクベニタケ 10月15日 カラマツ、赤松混交林

近くにはこんなキノコも生えています


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ドクベニタケ 10月15日 カラマツ、赤松混交林

ドクベニタケ
このきのこが生えているところには必ずと言ってハナイグチが生えてます
もちろんこのドクベニタケは有毒のキノコ、色があれなんでまず食べる人はいないと思いますが

カラマツ林で見つけたらご用心







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ハナイグチ 10月15日 カラマツ、赤松混交林
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ハナイグチ 10月15日 カラマツ、赤松混交林

ジコボウと呼ばれるキノコにはほかに『ヌメリイグチ』や『チチアワタケ』も含まれるそうです
でもこの辺りでじこぼうとはもっぱらハナイグチのみ。もちろんヌメリイグチもチチアワタケも食べられます。しかし近年ではこの二つのキノコを毒キノコとして紹介している書物もちらほらと、青森ではチチアワタケのことを「はらくだし」と呼ぶそうです。あやしいものは無理して食べなくてもいいですね。でも、去年は鍋にして食べましたけど。
見分け方としては柄が白いか紅いか。ハナイグチは写真のようにオレンジ色、見間違えるようなキノコが少ないのが『ジコボウ』と呼ばれ古くから親しまれている所以かもしれません。



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少彦名のきのこ図鑑2 タマゴタケ

2016.10.13 (Thu)
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今日は僕の大好きなキノコ
タマゴタケが採れました




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森のこぼれ日の中でひときわ目を引く鮮やかなキノコ
まず見間違うことはありません
似ているといえばやはり同じテングタケ科の「ベニテングタケ」ぐらい
こちらのほうは赤い傘の上に白い鱗片がポチポチちりばめられていて、マリオのキノコや白雪姫の七人の小人が暮らす森の中に生えているキノコがそのベニテングタケ。毒キノコなので注意しましょう。

(鱗片が雨などで取れて一目では判別ができない場合があります。そのときは軸の色を確認してください。ベニテングタケは軸が真っ白、タマゴタケは軸の色がきれいなオレンジです)




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色は毒々しいですがこのタマゴタケ、実は食用、とってもおいしいキノコです
本来はもっと早い夏の時期にとれるのですが今年は知っての通りの異常気象、古いお墓のすぐ下の松林の斜面、ご先祖様のエキスを吸って真っ赤に育っておりました


さて、実食です





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おろぬいたつけ大根の葉っぱと鳥のささ身、干した貝ひもで具沢山のお吸い物です。隣にはネット友達が送ってくれた小江戸ビール、お汁にキノコの赤いお出しがしみだして言葉にできないおいしさです
うまみを表す言葉に「こっくり」というのがありますが私はこのまさに「こっくり」という表現はこのきのこ『たまごたけ』のためにあるのではないかと考えております。この丸みを帯びたころころとしたかわいらしい味わい、山の小さな贈り物として最高の喜びを与えてくれる美しいキノコです。


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二日目はさらにタラの白子をたっぷり添えて赤玉ポートワインで乾杯です
なんだか無性に飲みたくなる時があるんですよね
『赤玉ポートワイン』




そして時折
無性に聞きたくなる曲がこれ




Chihuahua - Bow Wow Wow



ミヤンマー生まれのシンデレラガール、ボーカルのアナベラ/Annabella Lwinがクリーニング屋で鼻歌を歌っているときにスカウトされたのは有名な話。プロデュースは『セックスピストルズ』を世に送り出したマルコム・マクラーレン/Malcolm Robert Andrew McLaren、UKパンクの秋元康みたいなやつ、イギリスロック界の嫌われものです。






少彦名のきのこ図鑑1 花びら茸

2015.09.15 (Tue)
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2015.7.8 撮影  Sparassis crispa


水槽の砂を取りに湖に行った帰り廃村の赤松林で見つけました

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直径60センチ
走る軽トラの窓からでもはっきり見える巨大なきのこ
赤松の根元に生えていました

色は見てのとおり黄色の濃い個体。通常はもっと白いものが多いようです
似た毒キノコがまずないので素人でも判別できます。とは言うものの、自信がない方は絶対口にしてはいけませんよ


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さて、かえってすぐにおいちゃんに見せに行きましたら
変なもの採ってきたな、ということでさもいやな顔をされました。うむ、ほめてもらおうと思っていたのに

花びら茸、このきのこは高血圧に効くなどといわれております
私がこの身を挺して食毒の有無を証明いたしますので、おいちゃん、次は一緒に食べましょうね


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抗癌作用・血糖値降下作用・免疫賦活作用・抗高血圧作用
なんだか花びら茸って夢の万能薬のようですね
少彦名はおいしければそれで良いんですけど♪



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このきのこ、高級食材として珍重されるようです。香りは控えめと物の本には書いていますが採ってきたのは香水のような強い香りがします。宿主の種類で若干食味も違うんですかね。しかしこの香りどこかでかいだことがあるなと、それも頻繁に、などと、毎日口にするたびに思い出してみましたが口にして三日目、ついにその正体がわかりました。なめこ、そう、なめこの香りです
なんだ、なめこなら特に変わった匂いじゃないじゃない?と思われそうですが、それがそれが、あのなめこ独特のぬめりのないところでこの香りを感じると一瞬初めてかぐような強い違和感を感じるんですね。
人間の感覚、食味、臭覚、視覚、結構いい加減なものです。だから面白いんですけどね。

ミニトマトとせろり、きゅうりの酢の物、ミニトマト、サニーレタス、花びら茸のサラダ、花びら茸と旬の野菜のシーフードパスタ。すべて自家製、採りたて新鮮です。
半分だけ持ち帰って、そして一週間、夏の山をさまよいながら出会った大きなきのこはずいぶんと私の生活を楽しませてくれました。
きのこ図鑑第一号、花びら茸、一巻の終わりでした。






Vitas - 7th Element


本来ならきのこ図鑑、花びら茸の巻きはこれにて、というところですがこの唯一無二のきのこを一週間食べ続けながらなぜか思い浮かべたのがこの曲、そしてこの人。
花びら茸にはもしや幻覚症状を引き起こす何かがあるのでしょうか?


Vitas
ヴィタス( Витас; Vitas)、本名:ビタリー・ブラダソビッチ・グラチェフ(Виталий Владасович Грачев)
歌手で作曲家、俳優にファッションデザイナー。新生ロシアの誇るマルチプレーヤー。この才能にこの美貌、それはまるで星の王子様を地で行く今世紀大注目の最終兵器でございます
その楽曲はテクノからロック、バラード、オペラまで、それはまるでソビエト連邦社会主義体制の圧政下で人知れず朽ちていった無数の才能が亡霊のように一気にマグマとなって噴出したようでございます。



訂正 
よくよく調べてみたらウクライナの人でした








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