ナマステ・インディア 2016

2016.09.23 (Fri)

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9/24(土)9/25(日) 代々木公園イベント広場

南インド料理 シリバラジ
今年もナマステ・インディアに出店します!

  


皆様のお越しを心より
お待ちしております







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暗夜行路

2016.09.16 (Fri)
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9月3日
100均で買ったランタンと懐中電灯を片手に畑に出る
みんなより5日遅れて漆黒の暗闇の中
独り上野大根の種をまく

この1か月
つらいことばかりで本当に百姓をやめようと思った
辛いのはいつものことだ
しかし辛いなりにもそれなりに希望はあるもの

絶望の横顔を真正面に見据える恐怖は何より耐え難い


みんなの前では嫌なことはなるべく書きたくない
辛いときはなるべくこのページにはいきたくない
『学校の窓ガラスを割ってまわった』なんて
女々しい愚痴を人前で叫ぶようなみっともないことはしたくない

しかし今回だけは聞いてください
つまらない独り言として



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夜の山は意外と騒々しい

聞いたこともないような獣のうなり声が森の闇にうずくまっている
畑に灯る小さな燈明に向け四方から鹿の甲高い声が響き渡る
姿の見えない大きな鳥が不気味にさけびながら頭上を飛んでゆく
暗闇を埋め尽くすように虫たちの小さな声がさざ波のように折り重なる

でも、怖いなんて一つも感じない
今まいているこの種が一つも実らないことのほうが百倍恐ろしい


大根もやめてしまおうかと思っていた
すっかりやめてしまえばどんなに清清することだろう
でも、こうして、それもよりによってこんな夜中に
畑に一人、種をまいている
そのうちにばかばかしくなってなんだか笑えてくる
今、種を蒔かなければ泣くことさえもできない





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半分もいかないうちに夜が白みかけてきた
夜露で土が湿って土を突く指にまとわりつく
それでも一粒一粒祈るように土に埋め込んでゆく


『悩みに重さはない』
大学の時の友達の言葉だ
他人が見ればどんな些細な悩み事でもその本人にとっては一大事ということ
思春期の諸君にとっては悩むことは一つの仕事のようなものだった

京野君は色白のどこか陰りのある妖艶な美男子
ちょっとその辺ではめったにお目にかかれない美しい男だった
彼は俺のことを『反社会的モラリスト』と評していた
一見した冷たいイメージとは違って話してみるとなかなか面白い奴だった
見てくれの美しさと中身の天然さが面白いコントラスト
二人はすぐにうちとけた
そんな私も若いころはそこそこ人目を惹く好男子
自分で言うのもなんだが洒落モノの二人がさっそうと街を歩いている姿はなかなか壮観なものだった




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サッカーワールドカップの最終予選を見た
テレビの音を消して代わりにジャズをかけながら見た
前半はルー・ドナルドソンの "Alligator Bogaloo"
ハーフ後半はチャーリー・ミンガスの“Mingus Ah Um”
なかなかおもしろかった。ピッチを駆け抜ける選手たちが音符のように躍動した
全力で敵にぶつかる彼らの悲壮感が妙に浮き立った
それが余計に滑稽にも見えた
試合は負けてしまった
あの審判はオイルマネーの大富豪からいくらせしめたのだろう?まあ、アラブの金持ちのやることはいつだってこんなものだ
それでも肩を怒らせて観戦していた私はジャズと真剣勝負のはざまで少し気が楽になった





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夜がすっかり明けたころ
終わったのはやっと半分
あと残り8000粒の小さな種
畑の畔にはおにぎりとビール
今日は終わるまで家には帰れない








Iggy Pop  / The Passenger





俺はただの乗客
何度も何度も乗り継いで
町の裏通りを通り過ぎるだけ
窓にはまばゆいばかりの星たち
輝く星々とあんぐり口を開けた黒い空
そうさ、今夜の眺めは最高さ















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