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4匹目の小犬 / 犬にまつわる不思議な話

2015.11.03 (Tue)
この間、ある人にこの話をしてあげたのね
そうしたら

2015.05.28 (Thu)の記事



P1011154aaa.jpg
写真はももの去年生まれた子。
飼ってあげたいと思ったけど一人暮らしだから寂しい思いもさせてしまうと思って。
この日が里子に出す最後の日








「4匹目の小犬」


たしかその日は今日のように晴れた気持のいい朝だった。


私はとある都営住宅の一室を訪ねるところ。一番に問い合わせの電話があり、その足でメモした住所を尋ねてきた。
そこは都内の公営アパート、芝生に落ちるこぼれ日を横切り、うす肌色の鉄製のドアをノックするとすぐに扉が開いた。年のころは50過ぎのこぎれいなご婦人、その後ろから何匹かの子犬が勢いよく駆け寄ってくる。

 「あらあら、ダメですよ。ごめんなさいね!せっかくの背広に・・・・・」
 「いいんですよ、私、犬好きですから」

ペットがいる家に招かれた営業マンのいつものやり取り。ご婦人と二人で隣の和室に小犬たちを追いたて、ぴっしゃっとふすまを閉める。
さてと、今日の営業はキマッタも同然だ・・・・

彼女の現状を聞きだして其れに対する解決策を提示する。商談は問題なくすんなりとすすむ。客のほうから電話をかけてきたアポイント、決まらないはずはない

 「では、明日、お見積もりと、あわせてご契約書をお持ちいたしますのでよろしくお願いします。ただ、私のほうが明日予定で埋まっているものですから、私の部下に担当させることにいたしましょう。それでもかまいませんでしょうか」

小一時間ばかりで仕事は片付けて、となりの部屋に閉じ込めていたシー・ズーたちを居間に招き入れた。

 「おや?」

飛び出してきたのは三匹の小犬たち、確か追いやったときには4匹いたはずなのに。

 「あれ・・・・一匹足りないようなんですけど」

隅っこに隠れていないか隣の部屋をきょろきょろと覗き込む

 「あら、本当!やっぱり見えましたか。」


彼女の顔がぱっと華やいだ

 「実は先月、一匹亡くしたばかりで・・・・・」

そういうと、彼女は肩越しに振り返ってテレビの脇の写真を指差した。
そこにはじっとこちらを見つめながら首を傾げる可愛らしい白い小さな犬がうつっていた。

彼女はこのアパートに一人暮らし。三匹の犬たちに囲まれているとはいえ、やはりいとおしい愛犬を亡くした傷は察するに余りある。
写真の子がいなくなってから一ヶ月。
誰もいない部屋で鈴の音を聞いたり、足にじゃれ付いてくるのを感じたり、みんなと楽しそうに遊んでいる姿が見えたり。
色々と不思議なことが日々おきるそうだ。


 「やっぱりいるんですね。本当にここにいるんですね!」

彼女は飛び上がらんばかりに喜んでいた





さて、次の日の午後、部下を例のお宅へ行かせて4時間は経つ。契約は問題なくいただけただろうか?
そのとき携帯がなった。

 「どうだ。うまくいったかい?俺がすべて段取りしたんだから、今度、ビール一杯おごれよ」

 「見ちゃいました」

 「は・・・・」

 「見たでしょ、課長も・・・・4匹いたのに・・・・出てきたら、3匹なんですよ・・・・」

彼には昨日のことは話していなかった。なぜかわからないが、きっと彼も同じものを見るだろうなという確信みたいなものがあったから。

 「何で言ってくれないんですか。そしたら俺、絶対行かなかったのに・・・・・」






後記 2015.11.4
先日、インド映画のロケで東京に向かう車中、撮影で知り合った女性にこの話を聞かせたら「それ、パクリでしょ」と言わんばかりにネット上のどこかのサイトで読んだことがあると言ってました。怖い話ばかり載せたサイトだったと記憶しているそうです。もうすでにどちらかで転載されてある程度広がっているのだと思うと不思議な気分です

このまま怪談の定番になったり都市伝説化したりしたら面白いですね。どこかで出版でもしたらしっかり印税もらおうかしら。念押しですがこれは実話です。発信元が「私」というのは実に愉快なものです


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とら | 音・風・水 at 2015.05.28 12:51
コメント
わぁ~ 感動的な話なんだろうけど、やっぱり怖いですΣ(゜д゜
私はこういう霊感的なものは無くて、今まで体験したことはないですね。
見える人と見えない人の差はなんなんでしょうか?
sower | 2015.05.28 14:22 | 編集
sower さん、こんにちは

これ絶対霊感じゃないですよ。だって例の営業マンは見るからに鈍感そうです
きっと普通に遊んでたのを普通に見ちゃったんだと思います。
それにぜんぜん怖くなかったんですよ、だって他の犬とぜんぜん変わらず元気でしたから。
sukunahikona | 2015.05.28 16:22 | 編集
いや~凄い記事
この科学の世でもやっぱりあるんですね~
シックスセンスの世界、ほんとうにあるんだ
いぼ仙人 | 2015.05.28 22:43 | 編集
こんな話ならウェルカムです。
ほっこり幸せな話いただきました(=゚ω゚)ノ
飼い主さんに可愛がられてたのが すごく伝わってきますね。私も愛犬亡くした時は夢でも幽霊でも良いから現れてほしいと思いましたもんU・x・U
たまき | 2015.05.28 23:20 | 編集
たまき さん、はじめまして

私も見ることができてよかったと思ってます。何よりあのご婦人の喜びようは思い出すたびに幸せな気分になれます。
たまきさんはどちらかでブログとう書いてらっしゃいますか?もしよろしければおしえてくださいね♪
sukunahikona | 2015.05.29 08:43 | 編集
いぼ仙人 さん、こんにちは

いつもありがとうございます

幽霊なのか錯覚なのか
科学も所詮、世界を読み解くひとつの断片でしかないですからね

おきたことはおきたこと
見てしまったものは見てしまったもの

真実なのか幻なのか、狭間にあるから幽霊って言うんでしょうか
いつか霊の存在が科学的に証明されたとき、逆にそのときこそ幽霊が消えてなくなる瞬間なんだと思います
sukunahikona | 2015.05.29 15:39 | 編集
こんばんは〜 ♪
全然怖く無いですよ
何かしら 温かいものを感じます

愛する対象物が目の前から居なくなったら
幽霊でも良いから出て来て欲しい!
それが普通だと思うんですけどね〜

もう お迎えが来たって怖く無いわ!(笑)
優の水彩画工房 | 2015.05.29 19:34 | 編集
優さん、こんばんは

全く怖くなかったです。ご主人も全く怖がってませんでしたし、むしろ当然といった感じでしたよ。
お迎えだなんてそんなそんな、でも、死んだらどこに行くんでしょうかね。てか、生まれてきたこと自体不思議なんですけれど。
sukunahikona | 2015.05.29 23:39 | 編集
このお話、怖いけど、でもなんだか感動的です。
不思議とあったかい気持ちになります。

みっきぃの手術の時はいっぱい応援してくれて本当にありがとうございました。
まだ退院するまでは、やっぱり心配ですね。
みき姐 | 2015.05.30 18:26 | 編集
このコメントは管理人のみ閲覧できます
| 2015.05.30 19:28 | 編集
このコメントは管理人のみ閲覧できます
| 2015.05.30 20:25 | 編集
このコメントは管理人のみ閲覧できます
| 2015.05.31 13:03 | 編集
このコメントは管理人のみ閲覧できます
| 2015.05.31 13:08 | 編集
みき姐 さん こんばんは。

無事成功してよかったですね。帰ってきたときどんな顔するか楽しみですね。

こっちのわがままなのかもしれませんが自分で飼ってた子もずっと一緒にいてくれてる気がします。
飼い主がおらでゴメンなってちょっと思うときもありますねw
sukunahikona | 2015.06.01 20:12 | 編集
犬は人間との距離が近すぎて、
まるでもう一人の人間のように存在が重たすぎるので、
一緒に生活するなら断然猫、
これからも猫無しの生活は考えられない私ですが。

小さい頃に「親友」になってくれた犬が一匹いまして。
今でも思い出すと涙しそうになるので、
アイツはきっとずっと私と一緒にいるのだと思います。
真っ黒な奴でしたので、クロという名前でした。
ふぇいろあい | 2015.06.16 04:10 | 編集
ふぇいろあい さん
なるほど、犬は重いですね
じゃ、猫は軽いかな?その辺が猫のいいところでもあり誤解されるとこでもあるのかもですね

内田百閒を思い出しました
晩年は『ノラや」で猫べったりですが彼の怪異譚で昔飼ってた犬が人になって夢に出てくる話がたくさんあります。そんなところもふぇいろあいさんが感じるところに共通することかもしれませんね
sukunahikona | 2015.07.08 22:22 | 編集
このお話で…
私は、救われたって思って。

今も、見守ってくれてる!!おもいます。

なんでか、家に遊びに来てくれはる人。
落ち着く~言ってくれます。
それだけでいいんやんって思いまス。
ゆずのあーちゃん | 2015.11.05 23:13 | 編集
ゆずのあーちゃんさん
この体験は自分にもとても大きかった気がします
思いは通じると信じることは生きる上でとても大事だなと
何より、このご婦人の喜びようと言ったら今も忘れないほどやさしい気持ちになります
sukunahikona | 2015.11.05 23:44 | 編集
こんにちは
犬を飼っているものとしてなんだか涙が出そうな思いになりました。
姿が無くなっても心・魂はあるんだと思います。それは人だけに限らない、犬も猫も、生きとし生けるものには共通の現象なのかもしれませんね。
そういう体験をできる方はきっと心優しい方だと私は思いますよ^^。
見張り員 | 2015.11.08 12:42 | 編集
見張り員 さん こんにちは!
そうなんですよ、現象なんですよね。生まれてきたこと自体がとっても不思議な現象。死んで姿を消してしまうのも考えてみればありえないことですね。「死後の世界が存在する」「しない」ってなんだか僕にはナンセンス。存在するんじゃなくて在る様に在る。
現に彼女はあんなに幸せそうでしたから
sukunahikona | 2015.11.18 12:14 | 編集
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