スリランカ同時多発テロ

2019.04.21 (Sun)
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スリランカで爆弾テロが発生しました。
スリランカはインドのタミルナードとは深い因縁のある国。タミルの友人が多い私にとっては決して他人事ではない事件です。
取り急ぎざっと、簡単に書いてみます。




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スリランカは10年前までタミル人とシンハラ人の民族紛争による内戦が続いていた国。一説によると犠牲者の数は10万人とも20万人ともいわれています。

今回のテロで私が一番危惧するところ。
再び民族紛争に発展すること。タミル人の何らかの団体が今回の事件に関与していないことを祈っています。

そこで、私なりに今回の事件の実行犯を推理してみます。





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タミル・タイガー。
可能性は低いと思われます。
タミル・イーラム解放のトラ。スリランカ内戦時、スリランカ政府と敵対したテロリスト集団。私見ですが、タミル・タイガーはスリランカ政府のタミル人に対する民族浄化、弾圧に対抗するためのタミル人自警団と私個人は考えています。日本、欧米諸国がタミル・イーラム解放のトラをテロ集団と認定しタミル人に対する虐殺、弾圧の事実を無視して報道し続けていたのはスリランカ政府との親密な関係から。(民族紛争の直接の原因を作ったのも今は紳士面をしているイギリス、現代に残る紛争の全てはこの国が作り上げたものです)スリランカ政府の悪行が明るみに出たことでやっと動いた国際社会の仲裁により26年ぶりに停戦協定が結ばれました。
結論としては彼らが事件を起こす可能性は非常に低いと思われます。理由としてキリスト教会を攻撃する理由がないこと。結果として国際世論を味方につけることはできないこと。タミル人のキリスト教徒が多数いること。

タミル人イスラム団体。
こちらも可能性は低いと思われます。
今までイスラム教徒によるテロがスリランカでは行われたことがないこと。
おなじタミル人がいるであろう教会を爆破することになること。
タミル人の故郷、インドのタミルナード州ではヒンドゥ教徒、イスラム教徒、キリスト教徒はともに助け合いながら仲良く共存しています。洪水などの大きな天災が多い中、彼らは宗教の区別なくともに助け合って生活しています。なお、パキスタン系テロリストが起こしてきたテロは主にムンバイやデリーなどの北インドです。

結論
外国のイスラム過激派による犯行。国内情勢を不安定にして活動拠点の拡大を図る。
シンハラ人の謀略。タミルの分裂を図りタミル人社会を弱体化する。
今回高級ホテルも標的にされたということですが対外的に衝撃を与えるという意味では国際テロ集団の可能性が高いと思われます。




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しかし、どうしても釈然としなのでお見舞いもかねてスリランカの友人に電話で聞いてみました。ちなみに彼はイスラム教徒です。

回答
スリランカでは近々に大きな国政選挙を控えている。投票日を前に政府転覆を狙う野党のブラックキャンペーンの可能性がある。
10年前の停戦以来、スリランカでは長い安定した政権運営が行われている。安定した世の中にあって与党政府を攻撃する口実が野党には皆無である。
インドやスリランカでは選挙前にこういった過激な事件を起こして国内を混乱させる手法は珍しいことではない。
国内情勢を不安定にし政権与党に今回の事件の責任をとらせる。
タミルタイガーにキリスト教徒を攻撃する理由が見当たらない。タミル解放のトラのメンバーには多数のキリスト教徒が存在する。
タミル系イスラム教徒による過激なグループはスリランカには存在しない。スリランカ国内では未だかつてムスリムテロが発生したことがない。

結論
あくまで彼個人の見解としてですが、この事件は選挙を控えて野党グループが仕掛けた世論操作のためのテロの可能性が高いとのこと。もし、このまま犯行声明なり犯人逮捕が無いようであれば政治的な偽装テロの可能性が高いでしょう。
政治グループ、政党の構成メンバーはシンハラ人、タミル人が混在しています。人種的な差は政治勢力の中には存在しないとのことです。





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もしこれが事実だとすれば、ただの権力抗争で100人以上の人命を奪うなどとは日本では全く想像できない暴挙です。にわかに信じられることではないですが、テロ直後のスリランカ国内では国民の多くがこのことを噂しているとのことです。
もし今後、外国人テロ組織の関与が浮上したとしても彼らを国内に手引きした黒幕が国内の政治の世界にいないとも限らない。そんなことまで疑ってしまうような彼の発言でした。
世界有数の観光地、スリランカでこのような事件が起きてしまったのは本当に残念なことです。スリランカの少数派であり私の大事な友人であるタミルの名前がテロリストの中から見いだされないことを切に願います。やっと手に入れた平和をこんな事件で手放すことのないよう、今こそ国内が一致団結し、人種や宗教の垣根を越えて平和で強固な社会を作り上げてゆくことを切に願います。





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インド映画ロケハン 富山

2019.03.30 (Sat)
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ロケハン二日目
飯山から一路、富山県へ





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朝から大雪
インド人とスキーヤは大喜びです。





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五箇山
以前、撮影に訪れたのもちょうどこのころ。






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周辺の野山に響き渡るくらい、ひっきりなしにけたたましく笛を吹き鳴らしている子供がいます。

と思ったら、合掌造りの屋根の上に何やらうずくまっている大きな影。







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望遠レンズを忘れてきたので写真を無理やり引き伸ばしてみました。
なんて名前の鳥でしょうか?鷹でもないしトンビでもないし。
鳥類に詳しい方、教えてください。







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あ、こっち向いた。







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雪は残っていますがもう春がそこまで来ています。標高でいえば私の村よりも600メートルも低い標高400メートル。雪の多い里山では田んぼに水をひかずとも雪解けの水で自然と水に浸かります。







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まるでミニチュアですね。
富山県は観光促進のためにこういった映画撮影のロケに全面的に協力する自治体。
我々が撮影してきたインド映画の公開後、飛躍的にインド人の観光客が増えていると聞きます。






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山から海へ。
新湊。
私の生まれ故郷、東京深川の昔の姿を思い出します。






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東京から信州へ。
海のない場所に引っ越して早5年。ロケハンでなかったら一日中居れそうです。








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富山湾。
やっぱり海はいい。観光ではないのでゆっくりしていられないのが残念です。






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内山邸
こういった県の文化財でも撮影のために開放してくれるのは富山県の強み。
理解のない自治体だととやかくうるさくって。日本は映画を撮るにはとっても不便な国です。






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逆にインドだと文化財だろうが世界遺産だろうが気軽に使いすぎちゃってそれもどうかなって思うのだけど。







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奥の間の掛け軸。
これはネズミでしょうか?モグラでしょうか?






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内山家は富山藩当時の大庄屋だとか。
私の祖先も伊那地方を治めた高遠藩の大庄屋。今ではただの小作人ですが。





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今回の映画はコメディーになるそうです。
といってもアクションあり、恋愛ありのいつものフルコースなんだと思うのですが。






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インドの皆様、日本のわびさびを堪能していただけたでしょうか?






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鋳物の街、金屋町
東京と違って空襲を受けなかった街には古いものがたくさん残っています。






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最期は富山空港。
私はここから東京へ戻る彼らと別れて一気に諏訪まで。






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松本方面なら高速乗らず一般道の方が早いかも、と地元の方に道順を教えてもらって、いざ日本アルプス走破。
途中鹿にぶつかりそうになり、タヌキを4回轢き殺しそうになり、寝静まった秘境の温泉を尻目に死ぬような思いで帰ってまいりました。今までのドライブで一番怖かったかも。
そして驚いたのが峩々として険しい山奥で、見たこともないような大きな工場に突然出くわしたこと。
後で調べたら『神岡鉱山』かもしれません。イタイイタイ病の原因になった亜鉛鉱山。

旅の終わりはいつも不思議な場所。再訪しようと強く心に決めたのは新しい旅の始まりなのかもしれません。






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THE GIST - Love At First Sight




前回のショーケンの記事でちらっと紹介した『The Gist』の知られざる名曲。大好きな曲なので以前にも何度か紹介しています。私の持っているのはヤング・マーブル・ジャイアンツ、ウイークエンドのオムニバスアナログ盤。そのほか収録盤はどれも絶版になっているのか中古でも5000円以上の高値がついています。
他人にラブソングの中で一番好きな曲はと聞かれたときは迷わづこの曲を選びます。題名の通り、出会ったときにぱっと目の前が明るくなるなったような、イントロを聞いた瞬間から文字通りひとめぼれをしてしまった一曲。恋愛でも『一目ぼれ』を今でも固く信じています。





Embrace the Herd【中古】



インド映画ロケハン 中山道

2019.03.27 (Wed)
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今年も恒例のインド映画撮影です。
急遽呼び出されてとりあえずの鉄板、中山道へ。





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岐阜県 馬籠宿
奈良井宿とはまた違った風情の、坂の多い宿場町です。
中山道沿いにはこうした宿場町が点在しているので時間があればはしごで見比べるのも面白いです。





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時間がないのでほとんど駆け足で。
仕事なのでゆっくり観光というわけにはいきません。





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途中寝覚めの床をチラ見





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以前もロケ地で撮影させてもらった奈良井宿。
前日の雪の、見事な雪景色にインド人も大喜び。





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何度来てもいいですね。
雨でも雪でも曇り空でも本当に絵になります。
もしこれで道路が舗装されていなかったらどんなに凄みのある風景になっているかと住民の方の便利性は全く無視して想像してみます。端っこに見切れている自転車はご愛敬。







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侍の村でインド人は何を思う。
何故か今回の撮影は俳優より監督よりプロデューサーより、カメラマンが何よりえらい。
有名な映画を何本も撮影しているという今回の主任カメラマン。







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『Saagasam』の撮影の時に大変お世話になった『長泉寺』さん。
先代のご住職の案内で本堂の中を拝見。

有難くも家宝である400年前のお茶ツボまで見せていただき再び歓待していただきました。3代将軍徳川家光、御茶壷道中当時のものですね。『茶壷に追われて戸をピッシャン』の、あの茶壷です。それこそ落として割れたらと思うとひやひやでした。





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お蕎麦屋で遅い昼食。いつものことですがインド人の始動が遅いものでもう夕方になってしまいました。





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蕎麦屋 『こころ音』
今回で二度目の来店。日本風にてんぷらせいろで舌鼓。
日本食が食べられないスタッフのために持ち込みのインドカレーも店内で広げさせていただいた、こころ音さんの広い『こころ』には大感謝です。
『こころ音』さん、本当にありがとうございました。





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『中村邸』
もう日も暮れて時間外だったのですが特別に中を見せていただきました。
奥様は昔インドに行かれたことがあるそうでコルカタのマザー・テレサの施設でボランティアをされたとか。
なつかしいお話も含め、中村様にも重ね重ねありがとうございました。







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今夜の宿泊は飯山の木島平。
我々の熱烈なサポーター『Hotel Radiant』で。






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こちらも特別に時間外にもかかわらず開放していただいたホテルの大浴場。完全貸し切り状態です。
何から何まで至れり尽くせりで、協力していただいた皆様、本当にありがとうございました。






Saahasam - Official Trailer





もう四年前になるのですか。月日の流れるのは早いものです。
当初、タイトルは『Saahasam』となっていましたがウィキペディアなどで調べてみると『Saagasam』とクレジットが変更になっています。どういういきさつか今度聞いてみよっと。アマンダさん含めみんな元気にしてるかな。





歌合戦 2018

2018.12.31 (Mon)
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冒頭追記
昨年はお世話になりました。
記事の頭にわざわざ追記というのも音風水は音楽ブログのつもりなのですが曲のレビューにコメントがあまりにも少ないことに悩んでおります。どうか皆さま、年賀状の仕分けで忙しい私を元気づける意味でも何かしら書いていただけると幸いです。とくに、当方、普段はあまり音楽聞かないよという人に向けて書いておりますので詳しくない方もお気軽にどうぞ!!




今年もあっという間の大晦日。やりたいことの半分もできなかった今年一年、今年紹介した名曲とともに悲喜こもごもの一年間を振り返る『音・風・水』年末歌合戦。振り返れば悔いが残る年ではあったけれどそこそこ立派にやり切ったんじゃないかな。悔いが残る年末というのもこうして区切りをつけたとき、また来年頑張ろうという新年への原動力に。さて泣いても笑っても今年も残すところ一日、来年こそ幸多かれと願いを込めて『音・風・水』年末歌合戦、開催です。








Yegna Ft Aster Aweke - TAITU






今年紹介した曲では文句なしの第一位。エチオピアのアイドルグループ、ヤンニャと大御所アスター・アウェケ共演の少年少女たちに送る未来への賛歌。彼女たちを中心に展開するアフリカ女性を支援する運動、ガールズハブは現在も健在で、ラジオやSNSを通じて世界へと発信を続けています。この曲で歌われている『Taitu』とは19世紀のエチオピアの女王『タイトゥ・ベトゥル / Taytu Betul』のこと。ビデオの中でアスター・アウェケ演じるのがその女王様。主人公の少女が通う学校の教室にもその肖像画が飾られているのを見ることができます。国内での奴隷販売を禁止し、アドワの戦いでは夫、メネリク二世とともに自ら軍団の先頭に立ちイタリア軍を撃退、帝国の独立を守り抜いたエチオピアの伝説的ヒロイン。そんな彼女のように『私たちだってできるのよ』と5人の少女がアフリカの若人たちにエールを送る可能性への応援歌。フェイスブック『Yegna』で活動の様子が見られますので興味のある方は私の過去の稚拙な文章と共に是非とも目を通してほしい。聞けば必ず元気になる、いい曲です。



『Yegna  明日への切符』





私が所有しているアスター・アウェケのCD












Girma Beyene / Ene Negn Bay Manesh






プレゼント企画でクイズのシンキングタイム用に使った楽曲。引き続きエチオピアからの一曲です。
60年代当時、首都のアジスアベバはアフリカでも有数の大都市で夜の町は活気に満ちていました。『スウィンギング・アジス』と呼ばれたムーブメントのさなか、音楽界のドンとして頭角を現したのがこのギルマ・ベイェネ。アディスアベバ生まれ、生年月日は不詳、ちなみにエチオピアがアディスアベバに首都を遷都したのは先のタイトゥ女王の時代です。

アメリカツアー中に祖国エチオピアで軍事クーデターが勃発しそのまま亡命、しばらく音楽界からは姿を消していましたが帰国後、再び活動を再開、そんな生きている伝説の現在の姿もあわせて、どうぞ。



Enkèn yèlélèbesh by Girma Bèyènè & Akalé Wubé







『ブログ開設5周年記念プレゼント企画』














TACO / な・い・し・ょのエンペラーマジック






毎年一曲は変な曲が混じります。その中でもこの人達は極めて危険。レコードにうんこのおまけ付けたりライブで自分の体にナイフを突き刺してそのまま精神病院に入れられたり。ツイッター見たら山崎晴美さん、まだまだ現役でございました。




『水虫にはキッチンハイター』
















Emilie Simon - Dame De Lotus





いいなぁ、この曲。今年一番聞いた曲かも。結構前から持っていた一枚だけど何故か今になって引っ張り出してはよく聞いている。この曲みたいに単純なメロディーや無機質なリズムの断片が幾つも重なり合って一つの建造物を作り上げていくように。シンプルな旋律が何重にも重なり、絡み合って有機的な塊を作り出してゆくように。そんな作品が私はとっても好きです。ただかわいいだけじゃない、ぜひお会いしたい女性の一人。





『ミンミンゼミ』



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Devendra Banhart - Little Yellow Spider






記念すべきブログ第一回目に紹介したデヴェンドラ・バンハート、Devendra Obi Banhart ミドルネームのオビはスターウォーズのオビ・ワン・ケノービから、インド人の名前だねってインドの友達が言ってたから調べてみたら彼の両親が師事していたインドの導師が名付け親なんだって。道理でインドをちゃかしたような曲があったり見てくれもインド人みたいだったり。ベネズエラ生まれのアメリカ育ち。なんてことない曲ばっかりなんだけどいつの間にか聞き入ってしまう、不思議な歌声の持ち主です。





Devendra Banhart - Carmensita








『音・風・水 ブログ開設5周年』
















On The Road / Emi Meyer





文句なしにいい曲ですね、なので解説は無し。プリウスのCMソング。調べてみたら日本人だったのでうれしかったな。




『フィリピン・南国の光』 台風













The Damned - Shadow Of Love





意外と反響があったのがこの曲。おかげで、7曲選曲の今日の予定が8曲になってしまった。音楽ブログのつもりだけど選曲に難ありなのか私のブログは曲に対するコメントがほとんどありません。




『台風』











Lost on You - LP





〆はこの曲。この曲もシンプルでよくありがちなバラードなんだけど、ではその辺の平凡な曲とどこが違うかっていうと、この曲には不思議な魔法がかかってるってこと。その魔法をしっかり言葉で解説できたならいい作品がいくつでもかけるようになるんですけど。Google検索『Lost on You 和訳』で毎日20件以上の閲覧数があるこちらのページ、翻訳、頑張った甲斐がありました。





『歌詞和訳  Lost on You / LP』













どうです、一曲でも気に入った曲がありましたでしょうか?徹夜のバイト帰り、勢いで一気に書いてみました。
それでは、私は明日の仕事が控えているので寝ることにします。きっと夢の中では数限りない名曲が。そんな私にかまわず終わろうとしているこの一年、いったい来年はどんな年になりますでしょうか。来年こそはと思うところは、皆さんも山ほどあることでしょう。何の変りもない毎年の年の瀬、しかし不思議なことに年が明けるのがいつになく楽しみなのは、いったいなぜなのか。一人一人の心に秘めた思いとともに、来年もよい年でありますように。








サンタのプレゼント

2018.12.22 (Sat)
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フィリピンからの帰り、東京でもらってきた風邪が普段深山で人と接しない生活をしている無菌状態の私には耐えうる力がなかったのか養生で家に引きこもっていたこの一週間、体もよくなってたまった用事を済ますため久々に外出しようと思ったら玄関がたくさんのプレゼントでいっぱいになっていました。

普段玄関のカギは閉めないし部屋とトイレの往復であればほかの部屋に入ることもないし、宅配便のお兄ちゃんの声も二階の私のところまでは届かないし、それはまさに煙突からこっそり入ってきたサンタさんからの贈り物。






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古くからの盟友、『お化けの猫』さん。
普段、諏訪には美味しいラーメン屋さんがないと嘆いていたらこんなものを送ってくれた。あなたのうまいに挑戦!!ときたからには具材にも気を使って腕を振るわねばなるまい。ひとり者にはとかくうれしい贈答品。







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これも、私の古くからのネットの友達。『ぽっけ』さんからのクリスマスプレゼント。かわいい絵葉書も付けてくれて。彼女からは定期的に手紙をもらうんだけど、今は体調を崩していてネットでの連絡もままならない状態。早く元気になって以前のような厳しい突っ込みで私を楽しませてもらいたい。








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こちらは、いつもお世話になりっぱなしの『カレーリーフ・久美子』さん、本ブログでおなじみ『ベジタリアンインド料理教室』の主催者です。
世界のお菓子の詰め合わせ、今年も大きな「シュトレン」と手作りギ―もいただきました。彼女の作るギーはレストラン、シリバラジのシェフたちもお墨付き。






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そして何よりうれしかったのは『ぽっけ』さんの作ってくれた上野大根の甘酢漬け、梅干し入り。まだ浅漬けなので漬かった頃に食べてと添え書きしてはありましたが、何をおっしゃる、半分も食べてしまう勢いでつまみ食いしてしまいました。彼女の腕もさることながら上野大根諏訪湖姫の食材としての地力を実感できるすばらしい一品。

いま、我が家の玄関先は色とりどりのプレゼントでいっぱい、本当に一年間どうもありがとう!










Everything But The Girl - On My Mind







エブリシング・バット・ザ・ガール
自分のお小遣いで始めって買ったアルバムかなぁ。それ以前のビートルズとかはオネダリして買ってもらってた。クリスマスの時期に買ったのか、クリスマスソングというとなぜかこの曲を思い出す。
トレイシー・ソーン / Tracey Thorn と、ベン・ワット / Ben Watt の二人組、ネオアコースティックと呼ばれる一連のムーブメントの走り、日本の『ゆす』とかの遠い遠いご先祖様。このころすでに自閉症の引きこもりだった私は擦り切れるほどこのアルバムを聞き倒した。片やノイズとかパンクとかアバンギャルドとか、過激なのも同時に聞いてたから私の部屋は家族の間でもアンタッチャブルな空間だったんだろうな。
紹介した曲、『オン・マイ・マインド』は前述したエブリシング・バット・ザ・ガールの作品として初リリースした三曲入りのシングル盤で発表された曲、私の購入したアルバム『A Distant Shore』はバンド結成前のトレーシーがソロアルバムとしてリリースした一枚なのだが当然本家のイギリス版のほうにはこの曲『On My Mind』は収録されておらず、日本盤の『遠い渚~ディスタント・ショア 』にボーナストラックとしてこの曲と同じく上記のシングル盤に収録されていた『Night and Day』の併せて二曲がベン・ワットとのデュオという形で挿入されていた。一聴、デモテープのような簡素な端々い小品だが彼女の曲の中で一番好きな曲がこの曲なのでこうして出会うことができたのは私にとっては幸運でした。
トレーシーとベンはバンド活動中に双子の女の子を授かり、トレーシーの「子供との時間を大切にしたい」とバンドを解散、その後正式に結婚して現在はマイペースでそれぞれの音楽活動を展開している幸せな二人。






現在はこんな感じ
2018年3月2日、今年久々にリリースされたトレーシーのアルバム『Record』から


Tracey Thorn - Sister









Tracey Thorn - Dreamy












アイヤッパへの道 vol.17

2018.11.24 (Sat)
インドのキリスト教

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インド洋に浮かぶ小島、北センチネル島で一人のキリスト教徒が殺された。
この島に住むセンチネル族は外界との接触を一切拒絶し、インド政府も文化保護と渡航者への安全のため半径5キロ範囲は立ち入り禁止としている。そんな島にこのアメリカ人宣教師は布教活動と称して違法に上陸し殺された。

事あるごとに露呈する西洋人たち、キリスト教徒のこういった傲慢さ、独善的な発想にはほとほとあきれるばかりだ。









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チェンナイを出てアイヤッパの聖地へ向かう途中、最近建てられた、または建築中の真新しい教会を少なからず目にすることがあった。訪れた町という町であのとんがった塔の上の十字架を目にした。キリスト教会の建設ラッシュ、こういった動きはここ数年のことのようだ。以前訪れたときには見られなかった光景である。




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テレビのチャンネルでもキリスト教専門のチャンネルがあった。信者たちに向かって絶叫する女性宣教師の顔がアップで写っていた。彼女のポスターがどこの街に行っても張られていた。言葉がわからない私には彼女のまなざしに狂気しか感じることはできなかった。




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奇しくも印度から帰国した当時、『沈黙 -サイレンス-』という映画が話題になっていた。遠藤周作原作、マーティン・スコセッシが監督した江戸時代に起きたキリスト教徒弾圧の物語である。いろいろと細かいことは長くなるので書かないでおくが、私はこの時代に起きたキリスト教徒の殉教、弾圧による多くの犠牲の本当の責任はインド洋で起きた宣教師の殺人事件と同じ、西洋人の思い上がり、キリスト教の無軌道な布教活動の結果だと考えている。踏み絵、隠れキリシタン、島原の乱、どの教科書を見てもキリスト教徒が迫害された事実ばかりで私たち日本人にとってはネガティブな歴史しか描かれていない。が、そこに至った理由と日本政府がバテレン禁止令に踏み切らざるを得なかった原因は当然としてあるはずだ。事実、キリスト教徒に焼き討ちされた寺社仏閣が日本各地に多数存在した。略奪され、女は強姦され、虐殺され、ついには全滅してしまった島や村々があったこと、イエズス会の真の目的が布教に名を借りた日本の占領、植民地化であったこと。そういった歴史上の事実はどういった政治的配慮があるのかわからないが一切教科書に出てくることはない。ちから姫様も指摘してくださったように日本人を奴隷として海外に売買していたのは神に仕えるはずの宣教師たちであった。ただ幸いなことに、当時の日本は戦国時代を終えたばかりの世界有数の軍事大国。鎖国政策をとることで西洋列強の力を排除することができた。方や同時代の他のアジア諸国に目を移せばその姿は惨憺たるものがある。その最たる国は今はキリスト教国家となったフィリピンだろう。この国は文化も宗教も国家も、民族の歴史すらも彼らキリスト教徒の手で破壊し尽くされてしまった。
『フィリピン・南国の光』 オリジン













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この記事を苦々しく思い読んでいる方もきっと少なくないだろう。
私のインドの友人で一番古くから付き合ている親友は何を隠そうキリスト教徒である。私の前妻は白人女性、当然キリスト教徒、同じ一神教のイスラム教徒の友人もたくさんいる。インドで一緒に船旅を楽しんだ美しい女性もムスリムだ。そして彼らは私が一神教に対しては懐疑的だということをよく知っている。少しピントがずれるかもしれないが教祖が未だに生きているカルト集団、オームや幸福の科学や学会など、それもまた一神教の派生形として私はとらえている。さて、考えてみると一神教とは宗教の世界では特異な存在だ。一神教こそが宗教のスタンダードだ、みたいな印象を持っている人は多数いるのかもしれないが、実際は世界に存在する一神教は、ユダヤ教とキリスト教、そしてイスラム教の三つだけ、あとの大多数はすべて多神教なのである。
繰り返すが、神が一人しか存在しない宗教には致命的な大きな欠陥がある。経典にどんなにすばらしいことが書かれていようと、信者さんがどんなに清らかな心を持っていようと、神が一人しかいない排他的な構造を持った宗教は人類が乗り越えなければならない最後の大きな障壁だと私は考えている。

『信じる者は救われる』と彼らの神は言う。それは同時に『信じないものは救われない』ということである。そんなケツの穴が小さいやつが神であろうはずがない。この罰当たりがとお怒りになる方もいるかもしれない。しかしよく考えてもらいたい。今から30年前、『悪魔の詩』を翻訳した筑波大学の教授が殺害されるという事件があった。宗教批判に加担したことで命を奪われてしまったのだ。しかし、もし、「ブッタは狂人だ!」と叫んだとしても彼を殺そうと思う人はそうそういないであろう。ある特定の宗教を批判したときにそれを不謹慎だと強く感じるかどうかはその宗教宗派の持っている特性を知るうえで一つの指針になり得るようだ。






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南インドでは金に物を言わせて次々と新たなキリスト教教会が建設されている。インドの社会の歪を利用してどんどんと信者を増やしている。その国の宗教を否定して、文化を無視して、人を救うことが果たして本当にできるのだろうか。それは人々の新たな対立を生むだけではないのだろうか。そして何より一番恐ろしいのは布教して歩く末端の信者たちがそれを善行だと信じて疑わないことだ。社会の貧困に付け込んで人々を勧誘するその行為は悪魔が人の弱みに付け込んで巧みに誘惑する、そういう姿にしか私の目には映らない。




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建設中の教会を見ながらインドの友人に「なんで多くの人々がヒンドゥからキリスト教に改宗するんだい?」と聞いてみた。
彼は苦々しい顔をしながらすかさず右手を突き出して指で輪っかを作って見せた。

「ようは金だ。それだけさ」

古くからのインド人キリスト教徒と近年のキリスト教への改宗者とはかなり性格が違うということだけは事実のようである。








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Alisha Chinai - Made In India










白点病にはインドの唐辛子

2018.10.17 (Wed)
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ゴールデン・ダイヤモンド・エンゼル





今年の残暑は長く暑かった。
10月に真夏日でそのうえ急に寒くなったものだから風邪をひいてしまいました。
人間でもこんな調子ですから、同居人の熱帯魚たちも先日の急な低温でなんと白点病にかかってしまいました。
節電のため夏の間はヒーターを切っていたもので、ちょっとした飼い主の油断からかわいい子たちを病気にしてしまいました。









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前日まで全然何ともなかったのに一晩であっという間に広がっていました。あまり魚を病気にしたことがなかったので…さてどうするか。







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白いカビみたいなものが確認できますでしょうか。
見事に全員、6匹とも罹患しました。
原生動物の一種、ウオノカイセンチュウが寄生して起きる病気です。





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見るからに痒そうです。
似たような病気がいくつかあるので白点病とは断言できませんが、とにかく急な低水温がきっかけで起きたことには間違いありません。白点病は水温が低いと感染すると聞きます。ただ、今回の本当の原因は急な低水温による魚へのダメージと水質の悪化で魚の免疫力が低下していたのが主だったのでしょう。ひとえに私の管理不足ということです。
さて、ただただ悲観しているわけにもいきません。何とか最善の治療の方法を見つけなければ。そこで、まずは水温を30度近く上げてゆきます。先ほどもふれたように白点病と断定したわけではありませんが低水温が原因というのはわかっています。温度を上げれば改善する可能性は高いでしょうからサーモスタットの設定を28度まで上げてやります。ウオノカイセンチュウは低温を好み30度以上の水温だと繁殖が抑えられます。ただ、30度まで上げてしまうと魚自身にもかなりのストレスになりますから、まずは28度の設定にして様子を見ることにします。これで病状が抑えられれば9分9厘白点病ということになります。
体にとりついた白点虫は2~3日で魚の体を離れ再び低床に潜り胞子になって生き残ります。その胞子から遊走子という段階を経て再び魚に寄生する、そのサイクルは5~6日です。ちなみに、寄生できなかった遊走子は24時間で死んでしまいますので、厄介なこの寄生虫を殺すには魚から離れ胞子になる前の時期と遊走子の時期がチャンスということになります。ニューグリーンFなどの薬を使って直すのが確実で手っ取り早いのですがそこは無農薬の少彦名、今回はこちらを使ってみました。









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『スクナヒコナ農園、おいしいインドの青唐辛子!』

鷹の爪?そんなもの効くはずないからー、という声もちらほら聞こえてきますが、先ずは手近にある、それも絶賛栽培中のこのおいしい唐辛子を使わない手はありません。
一本丸ごとと行きたいところですが、この唐辛子、日本のものと比べたらはるかに辛い、祈りを込めて、新鮮な唐辛子を半分にちぎって、ダメもとで水槽に入れてみました・・・・・。


入れたとたんにみんな唐辛子の反対側に逃げ出して震えています。笑っちゃいけないけど可笑しかった。
「辛い!」っていう声が聞こえて来るようです。





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結果
効果は二日で出始めました。劇的に白点の数は減りその大きさも小さくなりました。
一週間もするとすっかり白点は消滅しました。この時点で水換え、なぜこの時期にしたかというと唐辛子の効果を確認したかったことと、発病している最中に低床からごみを巻き上げるのが怖かったからです。巻き上がった新たなハクセンチュウに寄生されるとも限りません。七日後の症状が治まったこの時期に改めて水替え、新鮮な水に交換します。その際、低床のクリーニングも併せて行います。白点病の原因になる鞭毛虫は普段低床のごみの中に潜んでいますから一気に外に出してしまいましょう。いいタイミングにちょうど数日前に買い替えたプロホースが届いていたのでとても助かりました。






スクナヒコナのテレフォンショッピング!


プロホースエクストラ
先代プロホースの改良版。弁の部分が壊れにくく扱いやすくなりました。

画像をクリックすると商品の解説が見れますよ。









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二週間後に水温を28度から飼育水温に設定。白点病の治療は完治、終了致しました。

今回は『白点病にインドの唐辛子が効くかもしれない』というお話。
本当のところは高温療法で病気を抑えたというところなのでしょうが、少なくとも唐辛子の投入は魚に害はないということだけはわかりました。とにもかくにも、みんな元気になったのが何よりです。

めでたしめでたし。






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インドで民衆に向け警官が発砲

2018.07.15 (Sun)


インドの友人がフェイスブックにアップした動画
詳細確認中。







調査結果

結論から言うとこのビデオはフェイクです。実際はこのビデオがアップされたのは去年の11月、『Moke Dreal of Khunti Police』と題されてアップされた警察の訓練の様子です。




別角度からの映像






ただし、このビデオが関連づけられて報道されているマディヤ・プラデーシュ州、マンドサウル/ Mandsaur でのデモ隊への発砲事件は、警察による銃撃、暴行で6人の被害者を出しているようです。農作物の価格を見直してほしいと抗議に集まった非武装の農民に対して警察隊が無差別に発砲。一人は警察署内での暴行で亡くなったと考えられているようです。

今回、この映像に関しては誤報ということになりますが、本物の映像だと全く疑わずに動画をアップしてしまったムンバイ出身のインドの友人の行動にも十分理解できる節があるようです。というのも、今回この事件、映像の真偽を多数のインドの友人に問い合わせてみたところ、この手の『インドの警官』に関する犯罪はごくごく普通にインド各地で日常的に起きているからです。





今年の5月、マンドサウルの事件のほんの少し前、タミル・ナードゥで起きた抗議集会に警官が発砲したときの映像です。ショッキングな内容が含まれますのでご視聴は自己責任でお願いいたします。


トゥーットゥックディの大虐殺の動画
Thoothukudi massacre / トゥーットゥックディの大虐殺 Wikipedia


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2018年5月22日、Thoothukudi Tamil Nadu タミル・ナードゥ州トゥーットゥックディ。長年悩まされていた工場による環境破壊に抗議するため集まった地元群衆に無差別に発砲、13人の犠牲者を出しました。

事件は集会の最終日に起きました。集会も終わりに差し掛かり三々五々家路に帰ろうとしている人々に突如警官隊からの無差別な発砲がありました。その際、警官からの威嚇射撃などは一切なく、警告すらないままに突然銃撃が始まったとのことです。政府の言い分としては一部の群衆が暴徒化し放火、投石を始めたことへの警告だったと公表しています。実際、映像の中でも車や建物が燃えている様子が映し出されていますが、たぶんこれは警察自身が自ら放火した自作自演のものでしょう。マンドサウルでも同様ですが、警察による暴力的煽動によって現場の状況を悪化させ、それを理由に実力行使に出るのはインドの政府では常套手段です。過去、タミルの闘牛、私も大活躍したジャリカットの復活大集会でも、密かに警察官が車に放火している映像が多数アップされています。残念なことに先のこの事件でも無抵抗な市民が大勢虐殺されました。近日『アイヤッパへの道』で改めて報告させていただくつもりですので今しばらくお待ちください。



shree parthaSarathy
Parthasarathy



私の名前は『スクナヒコナ・パルタサルティ』
期せずしてインドの警察権力に対する抗議記事になってしまいました。
私の誤報から、かえって皆様に日々成長し発展してゆくインド社会の陰で増長してゆく負の力をお目にかけることになりました。
これからもインドのホットな生きた情報をお伝えして行きたいと思っています。









音・風・水 ブログ開設5周年

2018.04.02 (Mon)
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5年前のエイプリルフール。
何日続くかわからないいつもの通りの三日坊主が、
何とかかんとかあれから本日が5周年。

当初は水槽のブログにしようかなと、
それでも最後は好きな曲で〆るスタイルは今も変わらず。
題名の『音・風・水』が浮かんだ時点で長続きしそうだという予感はあったけれど、
それでも振り返ってみればいろいろなことがあったなと。
つたない構成からよくもここまで育ってきたなと。

さあ今日でおしまい。
さて、本日でこれっきり。
そう言い切ってかっこつけたい気持ちもあったけど、
駆け足になったり、とぼとぼ歩いてみたり、
時には立ち止まってみたり。
変に気取らないで自然体でこれからも書いていこうと思っています。

この5年間
言葉に残してきて本当によかった。





Devendra Banhart - Little Yellow Spider





一回目の選曲はデヴェンドラ・バンハートの『Carmensita』でした。
ビデオの中の女優、映画『ブラックスワン』のナタリー・ポートマンは彼と別れ二人目の子供を出産し、バンハートはキリストのような長い髪をバッサリと切り落としてこぎれいな書斎のソファーに身を沈めています。


『フィリピン・南国の光』 台風

2018.01.28 (Sun)
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パーティーが終わるころ、夜には雨が降り出していた。
南国といえども季節は冬、夜となればうっすらと肌寒く、宵闇に包まれたジャングルのテラスでコンピューターエンジニアのマニエルとビール片手に話し込んでいた。


「キリスト教が来る前の君たちの文化のことを教えてくれないか?」


私は、以前、こちらの記事で書いた長年の疑問を彼に投げかけてみた。もしかしたら君の気分を害する質問かもしれない。もしそれでも差し支えなかったら教えてくれないか。そう許しを乞うた上で彼に質問した。


「スペインはフィリピンのすべてを破壊していったよ。フィリピンは永い間スペインの奴隷で、アメリカに統治され、そう、戦争中は日本だったね。フィリピンの文化は征服者に粉々に壊されてしまったんだ。」


私が錦糸町のフィリピンパブで感じた疑問を率直に答えてくれたのは彼が初めてだった。


「でも、君はクリスチャンだよね」

「ああ、そうさ。フィリピンの抱えている問題はそんなに簡単ではないんだよ。」









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パーティの席で女の子に、「なんで、あなたたちは日本を許してくれたの?」と聞いてみた。
戦争当時、フィリピンではずいぶんひどいことをしてきた私たちの遠くない先祖。「昔は日本人のことを憎んでました。でも、日本にたくさんの『ジャパゆきさん』が行くようになって、日本人は実はいい人たちだ。私たちの想像していた鬼のような人たちとは違いました」と、たくさんの女性たちが日本のことを持ち帰って、今ではみんな日本が大好きになりました。
フィリピンに行く直前にマニラ市内に『慰安婦像』が建てられた。韓国人よ、日本とフィリピンの友情を頼むから邪魔しないでほしい。日本は中国でもフィリピンでも随分とひどいことをやった。朝鮮を併合したというのとはわけが違う残忍なことをだ。それでもフィリピンや中国の人は私を許してくれる。中国人の少女が上海空港で私に耳打ちした。「あそこにカメラがあるから大きい声では言えないけど、みんな中国政府はうそつき、大嫌いって思ってるのよ。」



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危惧していた通り旅行中もフィリピンの人から慰安婦像の話が出た。頼むからあの国の話はやめてくれ。しかし昔から私がこんな感情を持っていたわけではない。私は東京の下町生まれ。彼らの住む大規模部落が近くにあった。子供のころ親たちの世代が彼らを差別的にみているのに腹が立った。しかし、それにはそれなりの理由があるのを知るのにはそれほど時間はかからない。
闇金、パチンコ屋、ヤクザにチンピラ。長いあいだ男として生きていればいろんな人間にあう。そのなかで彼らとかかわって仕事上苦い思いをしたのは一度や二度ではない。外国に旅に出ても、そこでも彼らはついてきた。私は旅先で一度たりとも彼らの行動に感銘を受けたためしがない。
なぜ、彼らは現地の人を見下すのだろう?なぜ、平気でうそをつくのだろう?なぜ会話をしても自分のことしかしゃべらない自分語りなのだろう。ホテル代値切り倒して、レストランのレジの女の子に食ってかかって、その結果、誰にも相手にされず異国の空の下で一人さみしく食事をしているのが彼らにとってのプライドなのだろうか?ここでは書かないが、きっと、その理由は私には言い当てることができるし、そんな彼らの心に巣くっているその病巣を自ら克服し乗り越えるには相当な労力と時間が必要だろう。しかし、だからといって自己を確認するために他人を貶める行為は最低だ。自力で立つことができないからと言って他人の足を同じようにたたき折るようなことは人としては最低だ。とにかく、一言忠告だけはしておく。あなたたちには一切関係ない。私たちの友情の邪魔をするのはやめてくれ!



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台風が来ていた。
南のほうでは洪水が起きて死者も出ているようだ。
昨日まで天気が持ってくれたのは大きな幸いだった。この家族には幸運の女神がついている。


(この台風でフィリピンでは300人近くの死者を出してしまったようです)


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雨降りなのでダスマリニャスのパラパラという街、超巨大モール『SMモール・パラパラ』に行ってきた。





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『おいしい!』かっぱえびせん。





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鯉かな。ソウギョみたい。




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名前聞いたけど忘れちゃった。
今朝食べたこの上に載せた写真の料理。おなかに詰め物してとてもおいしかった。ニシンみたい、ボラかな。フィリピンではよく食べられる魚。






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テラピア。白身ですごいおいしい魚なんだよね。日本では外来種問題でいいイメージがないけどどんどん採ってどんどん食べちゃえばいいのに。一度、養殖物の刺身を酢味噌和えで食べたことがあるけど絶品でした。(野生のものは絶対火を通してね。肝臓やられるよ。)



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フィリピンはまだまだそんなに豊かな国ではないけど、購買意欲は日本の比ではないですね。ガンガン買ってがんがん楽しんでる。レジ打ちものんびりムード。並んでるお客も特にイライラする様子もなく、値段がわからないとお客ほったらかしでどっかいっちゃうし。
レジ袋のようなプラスチックの袋はスーパーやコンビニ、フィリピン国内で見ることはありません。みんなエコバックかペラペラな紙袋。きっとゴミ問題がひどかったんだろうね。最近変わったんだそうです。



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昼食はモールの中の食堂で。ジョリビーよりも数段高級なバイキング。



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ランチタイムはそこそこリーズナブルに食べられる高級レストランなんだそうです。スウィーツも取り放題でいっぱいいただきました。




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On The Road / Emi Meyer





今日はあいにくの雨だしくさくさする気分を吹き飛ばしたい時こそこんな曲で。
エミ・マイヤー、父親がアメリカ人、ハーフのジャズボーカリストでピアニスト。プリウスのコマーシャルで使われてましたね。現在まで6枚のアルバムを発表してます。どれも隙のない名作ぞろい。もちろん今夜紹介した曲もめったにお目にかかれない爽やかな名曲。なんで、本国、日本でもっと話題にならないのか?これだけ文化的に成熟した国なのにとかく音楽に関しては全く教養を感じない国。不思議です。




登り坂/エミ・マイヤー