お田植え

2020.05.17 (Sun)
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仕事が終わって軽く夕食を食べている30分の間に開け放った軽トラの窓枠を鬼蜘蛛の赤ちゃんに占領されてしまった。







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なので、鬼蜘蛛の赤ちゃんと軽トラで一緒に畑の最終見回り、今日の仕事の締めくくり。






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本日お田植え完了。
『あと』の高さを調節して、水の加減を管理して。
田植えが終わって一つ仕事をやり終えたというより、前からの仕事が終わらないうちにまた一つ仕事が増えちゃったってところ。








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夕闇の蜘蛛といえば思い出すことがあります。

まだほんの幼いころ、親戚のお姉ちゃんと一緒に入った田舎の離れのお風呂。
離れ屋になっている風呂の小屋まで、蛙の声の鳴り響く真っ暗な広い庭を、裸で、手ぬぐい一つ、夕闇落ちた薄暗い中を素足の木のつっかけがコツコツと敷石伝いに横切って、たどり着いたお風呂の入り口には飴色に輝く裸電球。その電球のシルエットに今まさにお互いが飛び掛からんとする鎌を振りかざした大きな蟷螂と、それを待ち構える握りこぶしのような大きな鬼蜘蛛。真っ裸の二人はそんな鬼気迫る頭上の光景を見上げながらしばし磨りガラスの開きの前でたたずんでいました。
それまではしゃいでいた幼い私は裸の彼女と二人っきりになったとたん一言もしゃべらない。静かに波打つお湯の音に、古い木の香りと、むせかえるような湯気と、檸檬色に照らされた彼女の乳房が美しかった。










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植え付けを待つ野菜苗に銀色のアルミシートを布団のようにかけてやる。保温というよりも地下から湧き上がってくる土壌の水分保持。
一時でも早く畑に植えてやらないと。







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23 SKIDOO - LANGUAGE








twenty-three Skidoo
忘れかけていたちょっと古めの音盤を引っ張り出してきました。1979年結成のイギリスのポストパンクバンド、インダストリアルミュージック集団。現在も解散せずに活動中とのことです。80年代当時、この辺のアンダーグラウンドな音楽グループは好んでファンク的要素を取り入れていました。音楽雑誌等ではアヴァント・ファンク、前衛ファンクなどと呼ばれていたようです。とかく頭でっかちになりがちなこの手の実験的ムーブメント、ファンク的リズムの肉体的要素を前面に押し出して理性を凌駕する衝動としての音楽を表現した。そんな風に解釈すると何となく腑に落ちる気がします。サビのリフレインは『LANGUAGE』をさかさまに組変えて読んでるのかな?シングル盤にもライナーノーツが載ってないので何もわかりません。
1984年発表、『Urban Gamelan』の中の一曲。途中日本語で女の子がなんか言ってます。メンバーの中に武術をやってる人がいて『アチョー』とかブルース・リーのオマージュもあったりして。紹介したPV版は動画として面白いのですが音質がちょいと悪いので音源のいいものも同時に引っ張ってきました。
たまにこうやって古いものを引っ張り出して久々聴いていると、当時の鬱屈した少年期の、もやもやした気持ちも相まって、ちょっと不安にさせる思春期の水面に自分自身を改めて浮かべてみることができます。















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春蝉忘備録 2020/5/14

2020.05.14 (Thu)
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ハルゼミが鳴いた。
畑の上の山の頂上と右隣の稜線の松林で一匹ずつ、同時に鳴きだしました。今年はちょっと早め、2016年の12日に次いで二番目。2015年と同じ14日に鳴きました。
ハルゼミの鳴くころは私も大忙しです。





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お田植えを待つ早苗。
苗から育ててます。






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今年は
ビニールハウスも新調して耕作規模も去年の4倍。
作ったはいいけどコロナのせいでしっかりお金にできるのかどうか、でも、やらなきゃ何も始まらないし、去年からの約束だし計画だし。とにかく朝から晩まで走り回っているせいでいたって健康。その代わりブログの方はおろそかになっちゃってます。
なんたって10時には眠くなっちゃうし。







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どういうわけか豆でもなんでも蔓仕立てのものが多くなって毎日トンネルを建てるのに大汗かいてます。
資材調達にお金はかかるし、上野の畑は石が多いので造設も一日3本がやっと。こればっかりやってるわけにもいかないし、とにかく一人でやっつけるのは相当しんどい。あと十通りは建てないといけない。鋼材の新品購入はかなりつらいから、と、思ってたら助の船で廃材寸前のアングルを村の先輩から大量ゲット。
でも、これでもきっと足りないんだけどね。








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今朝も寒くて早朝の気温は5時の時点で2度、一週間おきに霜が降りるような気温になってます。
さすがに明日から野菜の植え付け始めます。明後日は雨のようだから水の心配もなさそうだし、もう気温がここまで下がることもないだろうと願って。








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仕事終わりの余韻に浸りながら畑でビール。
飲み始めた時、頭のはるか上を飛んで行ったジェット機の飛行機雲が、カラになった頃にはすっかり風に流されて消えていってしまいました。






Tomando el centro - Yusa





ジューサ
キューバの女性ミュージシャン、ユサではありません。歌手、作曲家、ギーター、ベース、ピアノ、パーカッション、あらゆる楽器を自在にこなすスーパーマルチプレイヤー。カリブの音楽をベースにジャズ、ファンク、R&B、多彩な音楽要素を織り交ぜたまさにワールドワイドなミュージシャンです。本来テクニカルな音楽、テクニックに走るミュージシャンにはあまり興味のない私ですが彼女のような才能は全くの別格。あふれ出る才能と情熱に感服です。
紹介したのはファーストアルバム『YUSA』からの一曲目。彼女についての予備知識なくとも一曲目から最後の一音まで堪能できる隠れた名盤。聞き流すもよし。じっくり向き合ってのめり込むもよし。あふれ出る彼女の才能、多彩な音楽性を十分に知ることのできる一枚です。







Yusa - Dime si eres tu - Encuentro en el Estudio
 - Temporada 7





Yusa - De colores - Encuentro en el Estudio
 - Temporada 7




Yusa - Walking Heads - Encuentro en el Estudio
 - Temporada 7





使ってるギターはヤマハのSG-50かSG-70ですね。1970年代のジャパンビンテージ、現行のSGシリーズの前身のギターです。フェンダーやギブソンなどの王道ギターを使用せずに、まだ評価の低かった国産楽器の黎明期、古い日本製を使っているところなんか、きっと本当にこのギターの音が好きで愛用してるのでしょう。サスティーンの長い枯れた、とっても甘い音でなってます。

で、今気づいたのですが、次に紹介するビデオでもヤマハのサイレントギター使ってるし6弦ベースなんかもヤマハの製品だったりして、ヤマハ贔屓なのかもしれません。日本人としてはちょっぴりうれしいです。

と思っていろいろと画像検索してみたら古いYAMAHA製のプレシジョンのコピーモデル(昔はヤマハほどの大手メーカーもコピーモデルを堂々と売ってたりしました)なんかも持ってたりして、彼女の抱えている楽器のほとんどがヤマハの製品でした。




Yusa - Tomando el Centro (ライブ)









Yusa





信州みのわ花街道

2020.05.02 (Sat)
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ゴールデンウイーク
外出自粛でどこにも行けないあなたへ。





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農業資材調達のついでに箕輪までドライブしてきました。






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信州みのわ花街道
道路の両側を何キロにもわたり紅白の桃の花が埋め尽くしています。






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去年、母親と訪れた時に、ふと、『死んだら、きっとこんなところに来るんだろうな』と、しみじみつぶやいたのを思い出します。






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今の時期にはちょっとシャレにならないけど。

梅でもない、桜でもない。天国は桃の花が咲き誇ったこんなところ。桃源郷とはよく言ったものです。






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帰り道、寄り道してたらとんでもない場所に行き当たりました。







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ちょっとした規模のフラワーガーデン。
でも、どこにも公園の看板や案内板がありません。









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園の芝生に手書きで『癒しの丘』と記してあるばかり。
こりゃまたベタなネーミング。
もしやと思い、犬の散歩で通りがかった近所のご婦人に聞いてみました。






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まさかとは思いましたが、思った通り。
この、手の行き届いた素晴らしいお庭は個人の方が管理している私有地。それも老夫婦二人だけで手入れをしているという。








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垣根があるわけでもなく、門があるわけでもなく。
だれもが自由に散策できる素晴らしい場所。






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こんなにきれいなところは思い出しても記憶にないくらい。







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自宅からそれほど遠くない場所にこんな素晴らしい公園があったなんて。
ちょっと感動しております。






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雪柳はもうすぐ、これからですね。







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当然、地図にもナビにも出てきません。
花街道より分かれて山側の道、辰野に入って大きな用水路の流れるところ。





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駐車場なんかはないですよ。






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今日はお出かけして本当に良かったです。










CAMERA OBSCURA
  - Lloyd, I'm Ready To Be Heartbroken






ブログ始めた初期の記事で紹介した曲。カメラ・オブスクラ、グラスゴー出身、トラシアンヌ・キャンベル / Tracyanne Campbell を中心としたイギリスのバンド。ポップでキャッチー、それでいて演奏もなかなかのもの。ライブなんか見るといい感じに素人ぽくってそこがまた良かったりして。キーボードのキャリー・ランダーが病気で亡くなってから主だった活動は休止しているようですが未だ解散しているというわけではなさそう。紹介した曲は映画『P.S. I Love You』のオープニングに使われた軽快な一曲。華やかに舞い踊る舞台は夜の街Tokyo、コロナが消え去って映画のように踊り歌う日は再び来るのでしょうか。







Camera Obscura - French Navy













ブログ七年目

2020.04.01 (Wed)
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エイプリルフールに始めたブログ。
嘘のように7年も続きました。



工場の仕事も昨日で終わって、さあ始めようと思ったらあいにくの大雨。
畑にも出れずに二度寝したら今になっちゃった。

派遣社員の季節労働だったけど、歓送迎会もしていただいて。
総務部所属だったからパソコンも机もあって、朝礼でみんなの前で話までして。
最後はあいさつする時間までいただいた。
感無量。

今日はブログさぼっちゃおうかなと思ったけど、せっかく7年も続けてきたのだから節目として。
また春に向けての再出発として。



いつの間にか集まったアコースティックギター。

後ろ
クラシックギター、松岡良治№20
左から
ヤマハのFG-151
モーリスW-40 サイド、バックはハカランダ!
オベーションのトラベルギター 一緒に世界中を旅してます
ジャンボ、型番不明
手前がヤマハフォークギター黎明期の作品、ダイナミックギター10


みんな40年以上前のジャパン・ビンテージ
ダイナミックギターに至っては50年代、もう60年以上前のもの。
愛された故の傷をボディーにまとって、どれもこれも年季の入った傷だらけの風貌ですが楽器としては立派な現役。
道具としてのコンディションは音色も含めて最高です。
ダイナミックギターの枯れた甘い音色もさることながら、直近に破格の値段で手に入れたジャンボのギターは秋の鈴虫の音色のようでコロコロとした美しい高音が素晴らしい。
ジャンボってメーカーは実は全く知らずに買ったのですが、最初はJunboじゃなくってGunboだろうと思ってましたが、なんてことない、我が街、諏訪に昔々存在していたギターメーカー、田原楽器。きらきらとした高音を聞かせる、それでいて中低音も豊かに鳴ってくれる、弾いていてとても楽しいギターです。

今年はとても大変な一年になりそうですが皆さん頑張ってまいりましょう。












Pinterest 死ね!

2020.01.18 (Sat)
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ちょっと毒づいてみたいと思う。

調べたいことがあって画像で検索していると『Pinterest』のサイトに飛ばされる。
それも頻繁に。

仕事で疲れて帰って、ビール飲んでリラックスして、ソファーにもたれながらの自由な時間。
それを『Pinterest』が無神経に邪魔をする。
これこそが世間でいう厚顔無恥というもの。

インスタとどこが違うか知らないが、画像検索でインスタに邪魔されたことはない。

消えろ。
『Pinterest』




Pinterest
不要・うざい・邪魔・うんざり・排除・削除・お荷物・検索妨害・どけ・障害・死ね




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Painkiller - Buried Secrets - Guts Of A Virgin











ペインキラー
頭痛薬のこと。ジョン・ゾーン、ビル・ラズウェル、ミック・ハリスの三人組ユニット。アバンギャルド、フリージャズ、ハードコアパンク、アンビエント。普通の人なら頭の痛くなる音楽を作ってる人たち。黒いインクで黒い絵を描くのは私は大嫌い。実験的音楽から私が足を洗った記念すべき一枚。正確には今夜紹介の『処女の臓腑』 - Guts of a Virgin (1991年)、この三年後に発表された『処刑場』 - Execution Ground (1994年)がとどめを刺したという感じ。灰野敬二や巻上公一など、日本のとんがったミュージシャンも多数参加。ジャズミュージシャンも入れ代わり立ち代わりセッション形式でレコーディングしており、演奏技術は安心のクオリティ。その分無意識に突き刺さるエラーな原体験がない分、きわめて優等生的な音楽的時間軸に終始している破天荒の皮をかぶった至極音楽じみた音楽。要は4分音符は4分音符で、スタカートはスタッカートで。単に様式美を打ち壊すためだけのノイズの羅列はなんら自己崩壊に至らない、きっと本人たちも現状維持の、現状維持の為だけの、安心の自己保全の、言い換えればパンクスタイルの黒い革ジャンに刺さった、決して誰にも危害を加えることのない安全ピンの束のようなもの。だって、きっとやってる本人たちが一番楽しいんだもの。
それでもたまにこうして聞いてみてこんなことで喜んでた可愛いおいらもいたのかなととても懐かしくなごんでしまう。過激な気分になろうとしてもただただまどろむ癒しの一枚。こういったバカげた音楽、演劇、映画、絵画、文学、そして失恋。人生におけるすべての青春のイニシエーションを通過して、再びロックンロールに帰ってきた者のみが見ることができる地平というものも実際あるにはあるのだが、できればこんな経験はしない方がいい?人は必ず年老いるものだからできれば生きのいいうちに、空を飛べるうちにこういった境地に差し掛かっているものが今でいうこの世の天才か。芥川龍之介の河童みたいに肉体から解き放たれた魂みたいに、分別のついた、完成された精神というものがあるのであれば、その宿る器は、夢精するほどの、女子であれば初潮を迎えたばかりの、生きのいい紅顔の美少年、無垢なる聖処女であってほしい。
ま、大音量で聞いていればそれなりに躍動もするし可笑しくもあるし、何より楽しい。でもこれはそれ以上でもそれ以下でもない。音楽って肉体的なものなのか精神的なものなのか。精神と肉体が一緒になる瞬間が恍惚なのか、精神から肉体がはぎとられる感覚が美しいのか。そんなことを考えてみるのも一興かなと感じる一枚。しかして何度も繰り返すが、黒いインクで黒い闇は絶対に描くことはできないのです。











たこ八郎

2018.08.05 (Sun)
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ある日、いつもの公園から帰ってくると家の中がすっごく臭かった。
昼間からカーテンを閉めて薄暗いリビングに母親がこっちを向いて鼻をつまみながらソファーのほうを指さして苦笑いしている。
並べられたソファーには見たこともない浮浪者がいびきをかいて眠っていた。

それがたこさんとの初対面だった。

たこ八郎。本名、斎藤清作。元日本フライ級チャンピオン、日本屈指の名コメディアン。父とは同じボクシングの仲間、一つ下の後輩、階級も彼のほうが軽い一つ下のフライ級。
現役の時はよくスパーリングの相手をさせられた。させられたというのもたこさんとやるのが本当に嫌だったそうだ。父のほうが彼より一つ重いバンタム級(当時はスーパーフライ級という階級はありませんでした。1980年新設)。当然試合をすれば圧勝なのだが、たこさん、これがどれだけ打ったって倒れない。打たれても打たれても手をぶらっと下げたままノーガードで頭から突っ込んでくる。しまいには相手が根負けしてみんなリングから逃げだしちゃう。『あしたのジョー』、矢吹丈のモデルになった伝説のボクサー。

たこさんは僕のことを『お坊ちゃん』と呼んでいた。お酒を飲むとすぐに酔っぱらった。というかお酒を飲んでないたこさんを見たことがない。酔うと子供の時の話ばかりした。僕のような子供を相手に楽しそうにお酒を飲んでいた。飲めば故郷が懐かしいとこぼした。終いにはいつも必ず泣き出した。おねしょしたカーキ色の作業ズボンを母親が洗ってた。

「お坊ちゃん、子供のころ、学校帰りに、毎日、麦畑に寝転んで、あの青い空を眺めながら、あれだよ、オナニーをするんだよ。きもちよかったなあー。あの真っ青な空。あの日に帰りたいなぁ。本当にあの青空はきれいだったなぁ。」

そういいながらいつものようにおいおい泣いていた。母親はたこさんがいるときはいつも黙って苦笑い。私は、とっても嬉しそうに話すたこさんが実はとっても寂しそうなんだなって。昼間、父が留守の家でたこさんの相手するのは私。酔っ払いのわけのわからない苦だ話になぜだかいつまでも付き合ってた。父ら友人の間では「迷惑かけて、ありがとう」というのが合言葉のようだった。  

ある日、明日CMの撮影がハワイであるので飛行機に乗らなきゃいけないという日に、家で、前日から飲み続けてべろんべろんに酔っぱらってて。仕事に行きたくないよーっ、て子供のように駄々をこねた。母親がタクシー呼んで無理やりに車に押し込めた。
「空港に行くにはね、こうこうこの電車に乗って、この時間には間に合うようにこうしてああして・・・運転手さん、お願いしますね。」
次の日たこさんから電話がかかってきた。飛行機に乗り遅れたって。山手線で眠りこけてぐるぐる回ってる間に飛行機、飛んでっちゃったって。
こんなこともあった。
カルビーだったかな?ポテトチップか何かのCM撮りでスポンサーの社長に製品の感想を聞かれたら、「おいしいけど、ちょっとしょっぱいね」って。
結局CM降ろされちゃった。

忙しくなって顔を見せなくなっても、よく電話だけはかけてきた。

「たこです。え、っと・・・・清作です。お坊ちゃまでいらっしゃいますか?お母上はいらっしゃいますか。」
「はい代わりました、はい、そうよ。仕事行ってる?ちゃんと食べてる?お酒ばっかり飲んでちゃだめよ。ご飯ちゃんと食べなさいね。」

ー 何の電話だったの?
ー 今何時かって、家に時計がないんだって。 
  
たこさん、他の人の話は駄々をこねて聞かなかったけど母親の言うことだけは素直に聴いていた。  




それから何年かしたある夏の日、たこさんが死んだ。お酒を飲んだまま海に入ってそのまま帰ってこなかった。
その日から直前、ここ半年、一年間はたこさんからかかってくる電話は長電話が多くなっていた。いつも母親は困ったような、深刻な顔で親身になって相談に乗ってあげていた。
電話口でいつも泣いていた。結婚するのがどうしてもいやだって。あるひとにずいぶんと言い寄られて、それこそ家にまで押しかけてくるようで困っているって。確かそのころはほとんど彼女と一緒に暮らしてたみたい。たこさんもその人がとっても面倒見のいい、良い人で好きだって言ってたらしいけど、でも自分には結婚する自信がないんだって。怖いんだって。いつまでも自由でいたいんだって。相手は名前は出さないけど、今でも芸能界で活躍してるあの人。母親はたこさんの話を聴きながらその彼女のことをずいぶん強引な人だと怒ってた。
           あき竹城   自殺
亡くなる一か月前は特に頻繁に電話がかかってきた。毎週、それこそ毎日。そして、あの日、たこさんは戻ってこなかった。私たち家族の間では、口には出さないけど、みんな、たこさんは自分で行っちゃったって思ってる。
たこさんの思い出。いやだなって思ったのは最初の日の、あの酒臭い、お風呂にも入っていない、強烈なあの匂いだけ。
ただただ思い出すのは人のいい笑顔と子供のようなあの泣き顔と。


夏の青空の下、いつものように酔っぱらったまんま、たこさんは自由の海に帰っていっちゃった。






 Somewhere over the Rainbow - IZ
  
 


イズラエル・カマカヴィヴォオレ
Israel Kaʻanoʻi Kamakawiwoʻole 愛称“IZ”ハワイアンの伝説的歌手。38歳の若さで死去。たこさんと一緒で神様に愛された人。
この曲、前にも紹介したけど、たこさんのための選曲となるとどうしてもこの曲しか思いつかない。僕も何かあると彼のアルバムを引っ張り出して聞いている。今も聞きながら涙が出てきて止まらない。

本当は日本ボクシング連盟の話を持ってこようかと思ってたけど、僕のたこさんと同列に書くにはあまりにあの会長は低俗すぎて。
たこ八郎の、斎藤清作さんの爪の垢を煎じて飲ませてやりたい。

たこさん、ブログになんか書いちゃって、ごめんね。








女医さん

2018.08.04 (Sat)
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この間。ブログにも書いたけど、突然目が見えなくなったじゃない。見えないって書くと衝撃的だけど全部じゃなくって視界の一部がね。

その時見てもらった先生が女性だったのね。諏訪中央病院の若い女の先生。
まだ経験も豊富なわけじゃないけれど一生懸命診察してくれて、分かりやすく説明してくれて。
すっごく安心できたのね。
仕事休んでまで来てよかったなって。

東京医科大の事件/東京医大入試 女子一律減点
患者さんのためにしっかりした能力のあるお医者さんを育てるつもりが全くないんですね。他の大学も多かれ少なかれ同じようなことやってるんだって。私たちは高い能力のある、それに見合う努力を惜しまない、しっかり患者の目線で考えてくれる、女だろうが男だろうが、本当にいいお医者さんにかかりたいの。
こういうふざけた大学は『東京』とか名乗っちゃだめね。
東京の名も汚れるし、第一紛らわしいから。

ついでだけど日本大学もダメ。
学生のころは、『日本大学株式会社』って馬鹿にしてたな。
自主創造だっけ。笑わせるよな。学生たちがかわいそうみたいな報道が多いけれど、いつから大学生って『こども』になったんでしょうか。前にテレビで、あの事件に関するインタビューを当該学生に聞いてたのが流れてた。「興味ないから」「自分には関係ないから」みたいなのがほとんどだった。
「アメフト監督が解雇されましたけど?」
「自分には関係ありません」
これってアメフトの学生の発言ね。事件自体より実はこれが一番びっくりした。
何かあったら自分たちで変えてみろよ。これだけのことが起きてるのに学内で何も起こらない。これって普通に考えて異常だと思います。大学生っていつから『ガキ』になったんだろうか?
日本大学に『日本』の名称を許可した覚えはありません。



Swans - Big Strong Boss







スワンズ
アメリカのポストパンクバンド。一時期こんなのばっかり聞いてた時期がありました。てゆうか、結構長い期間、音楽に本当に目覚めたころはこんなのばっかり大音量で聞いてました。
で、なんで今夜この曲かっていうと、なんか強くなったような気分になるじゃない?
ただの自己顕示、強がりでございます。




Swans - Stay Here












キャンプだホイ

2018.07.22 (Sun)
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スリランカの友達がキャンプがしたいということで近所のキャンプ場を紹介してあげた。







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よくバーベキューなんかで利用させていただく憩いの場所。
地域の森林組合の方々が無料で開放している小さなキャンプ場です。草刈りも行き届き薪なんかもうずたかく積まれていて、こういった無報酬の取り組みには本当に頭が下がります。
とうとうと流れる湧き水はキンキンに冷えていて本当においしい。ただ水を飲みに訪れるだけでも十分癒される夢みたいな場所です。








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今回はインド人、スリランカ人、マレーシア人、そして日本人の混成部隊。女子供は家に置いてきた男だけの飲み会です。







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もちろん私はゲスト扱い。インドの男性はこういった時には非常に熱心で、てきぱきとよく働きます。先に混成部隊と書きましたが実を言えば皆さんインドをルーツにしたタミル人、私と話す以外は皆さんタミルの言葉で楽しんでいます。
さて、ビール片手におつまみが出来上がるのを待つ私の傍らには、本日の相棒、モーリスの『W-40』が控えめに佇んでおります。せっかくですから、お肉が焼きあがるまでこのギターについて少々ご紹介をさせていただきましょう。 

Morris W40
モーリス楽器、W-40、生産拠点は長野県松本市。70年代から80年にかけて製造されていた日本が誇るお手頃ビンテージギターです。所有の一本は1970年代のラインアップ、マーチン社製の名器D-45の完コピ品。1976年製造と聞いていますが何故かヘッドには横書きではなく縦長のロゴが、マイナーチェンジしたときの最初期のものかもしれません。バックは茶色とナチュラルのスリーバック。作りも非常にしっかりしていて、当時の一流海外製品にも引けを取らない見事な仕上がりです。しかしそうはいっても海外有名ブランド丸パクリのコピー商品、マーティンのバッタ物じゃない?などと、ブログをご覧の皆様、決して本機を侮るなかれ。ボディーを構成している木材は、幻の銘木、バック、サイド、そしてヘッドのツキ板にまで、現在は入手不可能なあのハカランダ材を、合板ではありますがふんだんに使用しております。現代の状況では再現不可能、販売当時の価格が4万円台ということを考えるとあり得ないほどのコストパフォーマンスです。
音のほうは非常にバランスのいい、いわゆる『フォークギターらしい』音色です。マーティンDタイプはドレッドノート型と言われるだけあっておおらかで豊かな低音が特徴、ボディー全体でなってくれるのがダイレクトに体に伝わり非常に心地いい。かといってフィンガーピッキングにもしっかり対応できるキラキラ感も兼ね備えた、飽きの来ないオールマイティーなギターだと思います。出過ぎず飾らず、かといって埋もれることのけっしてない粒立ちのいいサウンド、40年の年月を重ねた枯れた味わいを持つ逸品です。


ドレッドノート/ Dreadnought はイギリスの戦艦。就航以前の軍艦をはるかに凌駕する性能を持ちド級戦艦『大きくて強力な戦艦』という用語を生み出した。ちなみに大和などの対戦中の戦艦は超ド級戦艦。


モーリスW-40で録音してみた小品がこちら
犬の散歩 - すくなひこな


一人で重ね録りなんですけど、どのタイミングで終わるのか分からなくなってしまって最後はなんだか変なことになってます。


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例の田んぼの草取りは現在も継続中。
へとへとになった体に夕べのビールが染み渡ります。





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昼の暑さはうそのように、明かり一つない山間の夜はひんやりと冷えていきます。他愛もない話を肴に、満天の星空の下、男たちの夜がしんしんと更けていきました。





Stefan Grossman performs "Bermuda Triangle Exit"




言わずと知れたステファン・グロスマン先生。彼のビデオで日本でもラグタイム・ギターの名手がどんどんと増えてます。





Stefan Grossman / How To Play Ragtime Guitar (ステファン・グロスマン)




ひぐらし雑記帳

2018.07.02 (Mon)
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6月28日
ひぐらしが鳴き始めた。
夕暮れの森の中で一匹だけさみしく鳴いていた。
ひぐらしの鳴き始めは記録してないから確かにはわからないがいつもの年よりかなり早い気がする。
梅雨も梅雨らしい日が一日もないままに一週間も早く開けてしまった。

6月27日
食堂で突然目がおかしくなった。
右の視界の上からぐるりと半円をかいてナイフで切ったように切れ込みが入った。その切れ込みから虹色の炎のようなものがめらめらと噴き出していた。そんな状態が10分余り続いた。食事をしている周りの友人の声が聞こえてはいるが何故か頭に入ってこない。吐きっぽい気がする。座っているのに立ち眩みのようだった。
仕事を半日で切り上げて大きな総合病院に行った。救急外来、きれいな見習の女医さんだった。帰りしなに『専門は?』と聞いてみたら『駆け出しでまだないんです』とのことだった。今度CT検査で頭の中を見てもらおうと思う。

猛烈に忙しい。
朝、二時間畑で仕事して、泥のついた長靴のまま会社に出る。
仕事が終わってからまた畑に出て日が暮れて暗くなっても山間の耕地で一人うろうろとしている。それでも全く追いつかない。
今日はやっとモロッコのトンネルを一本だけ建てた。豆の苗がもう伸びきっていて網でひっかけて少し痛めてしまった。風が強い、弦が風で折れてしまわないように明日も朝早く起きて夕方までにはもう一通り支柱を仕上げてしまおう。

キース・ジャレットを聞きながらせかされるように書いてる。
終わったらジャズを流しながらワールドカップを観戦しよう。





Keith Jarrett Standards Trio








Keith Jarrett キースジャレット / Standards, Vol.2 (Uhqcd) 【Hi Quality CD】


Keith Jarrett キースジャレット / Standards, Vol.1 (Uhqcd) 【Hi Quality CD】



高島城 諏訪の桜

2018.06.12 (Tue)
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今回もちょっと前の写真をね



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『トコトコ信州観光ガイド』と新たにカテゴリーを立ち上げてね



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高島城は諏訪の浮城と呼ばれていましてね



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昔は天守の背後まで諏訪湖が広がってたんだってね




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そんな姿を想像しながら桜を眺めるのもとってもいいものでね




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一周僅か5分の小さなかわいいお城なんですがね






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そのうえ天守は鉄筋コンクリートのレストアなんですけれどもね







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それでも特にこの時期の桜の見事さは格別でしてね








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ところで、桜って当たり前に毎年お目にかかれるのものなのですがね







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何度見ても初めてのような気がしてね





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梅の花とかチューリップだとかはしっかりと目に焼き付けることができるんですけどね






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桜だけはいつになってもとらえどころがどうにもなくってね







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手のひらからはらはらと零れ落ちる薄肌色の絵具のようで







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どうしてもその分、カメラのシャッターを切る回数が際限なく増えてしまいます。




話のおしまい






誰かこの曲に動画付けてくれないかな










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