三月の蛙

2020.03.19 (Thu)





今、帰ってくる山道で、ヘッドライトに光るカエルの、前を跳ねて横切ってゆくのを見た。
慌ててハンドルを切って、轢き殺さずに済んだ。
小さかったのでアマガエルだろう。
3月に蛙を見るのは初めて。
ちょっとびっくりしたので書き留めておく。

明日の伊那の予報は晴れ時々雪。












スポンサーサイト



かみ雪

2020.03.14 (Sat)
P1010739.jpg




モモが死んだ。
キミちゃんの膝の上で抱かれながら死んだ。
おとといの晩にそれほど苦しまずに死んだ。






P1010725.jpg





その日は朝から変な日だった。
会社に行くのに財布も携帯も、今まで忘れたことが無い物まで家に置いてきてしまった。
一日中地に足がついていないようなふわふわした感じがした。
同僚に、何か悪い予感がすると朝一番に伝えた。







P1010732.jpg





今回の工場勤めはなかなか過酷なものだった。
この会社でも一番大変な部署だった。
工場で扱う材料を管理する部門、短期の季節労働者、派遣社員なのに事務所内に机をあてがわれ、パソコンを与えられ、当たり前の残業。扱う材料の種類は300品目を越えた。
頭だけじゃない、材料の移動はかなりの重労働。そこそこ体力がないと持ち上げられないものもある。
おかげで体は一回り大きくなった。






P1010736.jpg





そんな工場勤めももうすぐ終わり。春の訪れを告げるかみゆきが今日は吹雪のように舞っている。
上雪は普段雪の少ない諏訪あたりで冬の終わりごろ降る湿った重たい雪。東京あたりで普通に雪と呼んでいる雪のこと。
信州で降るのは極寒のパウダースノーや粉雪、だから私たちが普通にイメージする今日の雪を特別に上雪と呼んで区別するのだろう。







P1010768_20200314224045824.jpg





モモは倒れる前にギャッと叫んだそうだ。
夜中だったけどキミちゃんはそれに気づいて家の中でモモを看取ってあげられた。
モモはキミちゃんの膝の上で尻尾を振りながら息を引き取った。







P1010735.jpg


この写真を撮ったすぐ後にモモが死んだことを知らされた。
モモはこの村に来て一番最初の友達。モモにとっても僕が一番最初の男友達。
それまで、モモは見ず知らずの人、特に男の人を怖がって近づけば噛みついていたから。
彼女を最後に撫でてやったのは死ぬ三日前だった。








P1010750.jpg





せめて暖かくなるまで










P1010772.jpg





あたりはかみゆきで真っ白。
モモの上に毛布のようなかみゆきで真っ白。











P1010775.jpg





もうすぐ春がやって来る。










P1010790.jpg







話のおしまい / sukunahikona






back-to-top