めどとり

2016.02.27 (Sat)
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上野の山から御柱のめどでこを伐採するのは昔からの習わし
朝八時から村のコダマ様にはっぴを羽織って集まった




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蚕玉と書いてコダマと読む。この辺りは昔から養蚕が盛んな場所でその歴史は平安以前にさかのぼるという
私の家の二階にも昔蚕を飼っていたお蚕部屋がある。




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日本はシルクロードの東の端の国
かつて日本は桑の生い茂る絹の国として知られていた
伝説の大木から日が昇り出る扶桑の国、そういえば扶桑という名の巨大戦艦が昔あったっけ

そんなことを考えていたら諏訪湖の衆が三々五々大挙して山を登ってきた





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目星をつけていた木を斧持ち衆が品定めをする
斧方(よきかた)とはその名の通り斧に関する行事に携わる方々、木落の追い掛け綱を切るのは斧方の見せ場、お祭りの実行委員会ともいえる中心で活躍する氏子たちだ




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四本のめどでこを上野の山からとる
上社の御柱には前後二本ずつ四本のめどでこが立つ
しかし切り出されるのは四本ばかりではないそうだ
山出し用に切り出す長いメドデコ、里曳きのための短いもの、長いままだと電柱なんかに引っかかってしまう。それと折れてしまった場合の予備のメドデコ。ちなみに御柱が樅の大木なのに対してメドデコは固い楢の木だそうだ




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取るといえば先日の月曜日、22日の深夜、泥棒に入られた。
村全体で100本近く、草刈り機からチェーンソーからごっそり盗まれた
幸い、私の家はひとつ通りから奥まっていたので被害はなかったが両隣は大事にしていた農機具を持ってかれてしまった




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それでもみんな笑っていた
お前んとこもやられたかと笑っていた
わざわざ遠くからこんな山奥に来てお年寄りの大事なものを盗んでゆく
この村は幸せな村だ。そんなに困っているのなら、幸せの一つや二つ分けてあげたのに
それをこそこそと闇夜に紛れて盗んでゆく
卑怯な人たちだ
彼らはきっととても不幸な人間たちなんだろう
そして、心入れ替えなければいつまでも救われることはない
幸せとは無縁の悲しい人たち






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切り出した楢の木の皮をむいてゆく
信州の男は働き者だ
なので仕事に割って入ることができない
おかげでこうやって写真を撮っていられる




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今日も無事、一人のけが人もなく作業が終わった
大して作業の足しになったわけでもないが『枯れ木も山の賑わい』私も少しばかりのにぎやかしいにはなったでしょうか
これを読んでくださる皆さんの何人かでも御柱祭に来てもらえればお諏訪さんのお役にたてたのかなと

そして、これを読むかもしれない草刈り機を盗んでいった盗人の皆さん
お祭り当日は心を入れ替え美しい心でぜひ諏訪の御柱に遊びにおいでなして



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コメント
お年寄りから大切なものを奪うなんて、浅ましい
行為ですね。かなり大掛かりな窃盗団のようですが、
見つかって、農機具が返還され、正当な裁きを受けると
いいのですが。

うちのカミサマのお供物として、お蚕さんを献上した
ことがあります。
「蚕玉様」、初めて知りました。
大人になったお蚕さんは白くて美しいので、蚕玉様も
きっと上品な美しい神様なのでしょうね。
citystranger | 2016.02.28 21:20 | 編集
画像からもの凄い迫力を感じます、神に携わる・・・ものを感じます
くんざん改め薫さん | 2016.02.28 23:14 | 編集
こんばんは
コメント有難うございました
いつも勝手に訪ねては
勝手にクリックして帰って
すみません(^^ゞ

歌、拝聴しました
何だか「みんなの歌」みたいで
愉しくなりました(^・^)
素晴らしい!
色んな才能をお持ちなんですねぇ~
( ̄。 ̄)ホーーォ。
・・っと感心(^^;
terence | 2016.02.28 23:53 | 編集
なんだかいいですね~
こういう記録写真も、きっといい思い出になりそう。

しかし・・・100本もの草刈機とは!!
大がかりな窃盗団だなあ~
そして、確かに心無いやからですね・・・
sower | 2016.02.29 22:18 | 編集
いいお話を聞かせて頂きました。
窃盗団はずいぶんひどいですが、村の皆さんのおおらかな物言いに救われる思いでした。

そして少彦名さんの、「祭りの日には心を入れかえて、美しい心でぜひ遊びにおいでなして」と言う言葉は、なんとも優しく美しい響きでした。




みゆ | 2016.03.01 23:02 | 編集
お早うございます、読むたびに鳥肌が立つような不思議な雰囲気です、何か選ばれたものたちの厳粛な仕事ですね、大人数なのに音もなく倒され、枝を払われ皮を剥がされていく、この木がどんなになっていくのでしょう、楽しみです。
くんざん | 2016.03.06 04:10 | 編集
citystrangerさん
おはようございます
世の中には悪いことを平気でできる人間がいるんですね
どんな邪悪な心をしているのか一回覗いてみたいものです

蚕玉様はいろいろな姿で現れるようです
書くなる少彦名神も蛾の衣をまとった常世の国の神様です
http://pygmysunfish.blog.fc2.com/blog-entry-48.html
過去の記事でオシラ様の写真を載せてます
覗いてみてください
sukunahikona | 2016.03.12 10:09 | 編集
薫さん 様
何か物々しい感じですよね
特に『斧』の字があれだけ並ぶと・・・・植物にとっては恐怖かも
sukunahikona | 2016.03.12 10:11 | 編集
terence さん
ありがとうございます
褒められて育つたちなのでうれしいです
ないもの寄せ集めてみなさんに見てもらう
こんなんでもなんとかそれなりになりますね
これからもよろしくお願いします
sukunahikona | 2016.03.12 10:14 | 編集
sower さん
記録するものに事欠かない幸せな環境にいるのですかね
思い出づくり
本当はもっと確かなものを残していきたいのですが続けていればいいこともあるかもです
sukunahikona | 2016.03.12 10:16 | 編集
みゆ さん
お百姓はいつの時代でも社会で虐げられる
おおらかじゃないとやっていけないんでしょうね

心を入れ替えて
昔、防犯の仕事に携わっていました
防犯で一番大切なのは被害にあわないこともそうですけど犯罪を未然に防いで人に犯罪を犯させない
ここが一番のキモだと思ってます
sukunahikona | 2016.03.12 10:20 | 編集
くんざん さん
ありかとうございます
もう残すところ二週間余り
いよいよという感じで私も鳥肌が立っています
sukunahikona | 2016.03.12 10:30 | 編集
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